プラントベースミート「オムニフーズ」専用工場を中国広州に開設予定、2021年第4四半期稼働へ/グリーンマンデーグループ
新しい工場からの支援により、増大する需要に対応し、生産コストを抑えることで、製品単価を下げ、さまざまな業態に対しての導入を加速させたい考えだ。
2012年に創業したグリーンマンデーグループは、食から環境問題や健康にアプローチするスタンスで、プラントベースミートの開発にも取り組んできた。商品ラインアップには、代替肉の「オムニミート」、代替魚介類の「オムニシーフード」、即席商品の「オムニイート」を展開している。香港での資金調達は70億円とアジア一の調達額で、香港国内はもちろん、欧州、米国における商品の導入率は日本よりも遥かに高く、浸透している。
グリーンマンデーグループのスローガンは、「Plantpower to All(すべてに植物のパワーを)」。宗教上の理由でも食べられるように、ハラール認証などを取得し、世界中の人々が口にすることができるプラントベースミートの開発に取り組んでいる。
「オムニミート」ではミンチ・ランチョンミート・細切りの3タイプをそろえ、「オムニシーフード」では白身魚のフェレ、白身魚のフライ、フィッシュスティック、ツナ、フィッシュバーガーなどを展開している。
導入事例では、マクドナルド香港、スターバックスアジア各国での採用に始まり、牛角、イケア、ディズニーランドなどにまで「オムニフーズ」の製品の導入が進んでいる。
〈高級ホテルからこだわりレストランなどに「オムニミート」の導入進む〉
日本では2020年5月からテストマーケティングを開始し、2021年3月に正式に日本市場への進出を決断した。
当初は、外食店舗への導入を促進し、消費者にそのおいしさに関心を持ってもらい、小売りへの販売につなげていけるような戦略を計画していた。だが、コロナ禍の影響で、外食産業が大ダメージを受け、新しいメニュー開発などに耳を傾けてくれる外食メーカーは少なく、当初描いていた計画は途中で宙に浮いてしまった。それでも、同社では、中食や冷凍食品などの加工食品メーカーへの導入を積極的に展開していった結果、徐々に導入率が上向き始めた。
現在「オムニミート」を導入している飲食店は100店舗を超えており、グランドハイアットやパークハイアットなどの高級ホテルから、こだわりのメニューを提供するレストランなどへの導入を加速させている。
グリーンマンデーグループでは、「まずは、どうやって食べるのか。どんな味がするのかを知ってもらうことが先決」とし、当初の計画通り、事業展開を進め、クオリティの高さを最大限に訴求して、小売りでの販売にまでこぎつけた。小売では、「『オムニミート』を使った餃子や弁当など総菜に囲まれた中で、『オムニミート』を販売できるような売場を作りたい」としており、使用例を実践して見せることで、消費者の関心を引くことにも力を注ぎたいとしている。
また、海外のセブン‐イレブンやファミリーマートでは共同ブランディング商品の開発も実施しており、より消費者の近い所で「オムニフーズ」を体験できる体制を整え始めている。
共同ブランディングの商品群
〈大豆油糧日報2021年10月1日付〉