大判ステーキ肉形状の大豆ミート「ファインミート」新発売、独自工法で大豆臭抑制、利便性が高く食べ応えもポイント/アジテック・ファインフーズ
一般的な大豆ミートの課題だという大豆臭を、独自工法で抑えているのが特徴で、熊谷明浩常務は「利便性の高さと食べ応えもポイント」と強調する。
「ファインミート」のネーミングは、輝くという意味と、社名に由来しており、商標も取得する予定だ。
乾燥大豆ミートは、使用するにあたって水戻しする必要があり、時間と手間がかかるが、同商品は解凍して封を空ければ、そのまま使うことができる。
アジテック・ファインフーズ「ファインミート」(冷凍、1kg袋入り)
主なターゲットは、同社が強みを持つ給食をはじめ、焼肉店や食堂、こだわったレストランなどの外食、総菜や弁当などの中食で、各ユーザーがそのまま使える利便性をアピールしていく。具体的には、焼き肉のタレに付け込み、フライパンなどで焼く、生姜焼きのようにタレを掛けて焼いて使用することを推奨する。「コレステロールを気にせず、ガッツリ食べられるのがいいところ」(熊谷常務)と訴求する。
国産メインの原料を使用しており、「こだわった商品のため、価値を認めてもらえるところに提案する」(同)としており、「ファインミート」のラインアップも増やしていく考えだ。
〈需要は2020年の倍以上に増加、エクストルーダーの導入で製造能力2倍に〉
サステナビリティの浸透など、ここ数年で大豆ミートの認知度は急速に高まってきたが、アジテック・ファインフーズは1988年から大豆ミートを製造・販売している老舗メーカーだ。工場内では動物性の素材を使わないため、コンタミが生じることのない安心感から、特にベジタリアンに高く支持されてきた。
2018年2月からは、大豆ミート専用の新工場を稼働している。同社が製造する乾燥大豆ミートは北海道産の大豆を使用し、圧搾のみで油分を搾る製法にこだわっている。ミンチ、フィレ、ブロックの各タイプをそろえ、全国の学校給食に採用されており、複数の県では、自県産の大豆を原料にした大豆ミートが給食で提供されている。
2021年に入ってからの大豆ミートの需要について熊谷常務は、「2020年の倍以上に増えている」と手応えを得ており、現在3交代で24時間体制の生産にて対応しているという。11月末に、乾燥大豆ミートを製造する機械のエクストルーダーをもう1台導入した。それによって、同社の乾燥大豆ミートの生産能力は現状の2倍に拡大するとしている。
〈食品産業新聞 2021年12月13日付より〉