【新春インタビュー】ハウス食品グループ本社社長、浦上博史氏

15年4月より第5次中期計画がスタートした。「食で健康~クオリティ企業への変革」をテーマに掲げ、変化への対応力を強化し、バリューチェーンの補完を推し進めるとともに、主力の香辛・調味加工食品事業と健康食品事業ではブランド力の強化と収益性の向上、また海外では中国事業を加速する。ハウス食品グループ本社の浦上博史社長に話を聞いた。

–昨年を振り返って

円安などの外因に食品産業各社は対応を問われた1年だった。13年の後半から円安が進んだものの、在庫を保有していたこともあり、本格的な影響は昨年に入ってから出てきた。したがって当社も昨年2月には主要製品の価格改定を行い、新価格の定着・浸透に努めた。成熟市場と言われる日本の食品市場において、長期的なトレンドとして少子高齢化に加え、食の外部化がある。特に東日本大震災以降、コンビニエンスストア(CVs)の客層が広がり、これを機に惣菜系のチルド商品が普及した。スーパーマーケットでも惣菜の品揃えが増え、これが食の外部化を後押ししている。