宝幸、冷食は新商品11品・改良3品 定番メニューを磨く

宝幸は13日、同本社(東京・品川区)で2015年春季新商品の発表会を開いた。大粒にした「黒豚しゅうまい」や定番メニューとして「いかの醤油香り揚」など、既存の主力カテゴリー商品をニーズに合わせてブラッシュアップした商品が多いのが特徴。売上目標は新商品11品で6億2,000万円、リニューアル品3品で3億8,000万円、合計10億円を見込む。

当季の全新商品は27品(冷食以外について、常温食品6品、フリーズドライ2品、ロルフ(チーズ商品)8品)、リニューアル品3品となった。売上目標は全30品で年間18億6,000万円を見込む。

冷食の商品開発においては、同社直系工場である、大和工場(神奈川)と烟台宝昌食品有限公司(中国)のフル稼働につながる商品、および主力の既存アイテムのブラッシュアップに力を入れた。

惣菜チャネルが堅調なこともあり、惣菜向けには新商品6品、リニューアル3品と多数投入する。

「黒豚しゅうまい」(260g[10個]×10トレー×2合)は既存の1個14gの商品の大型版となる。黒豚を全体の26%使用している。蒸し調理対応のトレーを使用しており、トレーのまま大量に調理することができるのも特徴。「いかの醤油香り揚」(1kg×6袋×2合)はいか耳、胴(リング)、下足をバランスよく配合し、醤油味の唐揚げにした。原料の下処理を工夫することで鮮度感のある食感と風味を実現、ユーザーへの調査から味付け、揚げ色にもこだわった。

「国産さば竜田揚」(1kg×6袋×2合=写真)は国産さばを独自の下処理方法を用い、特級醤油・本みりん・清酒をベースにした調味液に漬け込んだ竜田揚げ。油ちょう後に見栄え良く仕上がるのも特徴。既存のサンマ竜田揚が夏~秋向け商品として育成してきたことから、年間を通じて提案できるようにシリーズ展開していく。来期からイワシ、サケ、ブリなどラインアップを固めていく考えだ。

「たこキャベツカツ」(70g×50個×3合)はイカのすり身にタコ、キャベツ、タマネギ、紅ショウガを混ぜ、衣を付けた新メニュー。薄味仕立てにしており、マヨネーズやソースをかけて提供する。主力商品であるタコ唐揚げの最大の需要期となる半夏生(今年は7月2日)に複数のタコ使用メニューを提案していく考え。

惣菜向けにはほかに「魚肉ソーセージ風カツ」(2,100g[30個]×4合)、「いかフライ」(80g×60個×2合)を新発売する。

外食向けには主力のチーズフライのバラエティ商品として「サクサクした香草パン粉のチーズフライ」(750g[50個]×6袋)を新発売する。スパイシーな香草を入りのパン粉でアクセントをつけたほか、オーブンによる焼き調理にも対応させた。

給食向けには紙カップ入りゼリーを4品新発売する。既存の売れ筋商品を福祉施設や学校給食のニーズに合わせた設計にした。容量は既存品の60gから40gに減らし、容器・フタ・スプーンは紙製に、国産果物原料はすべて産地指定した。中国原料は不使用としている。「はちみつと瀬戸内産レモンのゼリー」「北海道産メロンのゼリー」「山梨県産白桃のゼリー」「バレンシアオレンジのゼリー」(各40g×40個×3合)の4品。