【冷食バイヤーインタビュー】イオンリテール、冷食で“食卓すべてを完結”へ向けて商品開発

<イオンリテール食品商品企画本部デイリー商品部・宇治知英部長>

–14年度の冷食販売状況

消費税増税と冷夏の影響があったものの、トータルとしては前年を上回った。カテゴリー別では、弁当品はマイナスだったが、米飯、パスタ、麺類、スナック系、惣菜系といった他のカテゴリーの好調がカバーした。弁当品については少子化等の影響もあり減っているのは確かだが、肉系のものは比較的よかった。ただ、“弁当品”という括りではなく、食卓でも対応できるハイブリッド品を考えていった方がよいだろう。

また、パスタ、米飯などは、これまで30~40代がターゲットだったが、50代以上へ浸透してきている。子どもが手を離れ、夫婦2人となってくる年代で、手軽においしくという需要が増えてきているようだ。

一昨年春の消費者庁の勧告以降、市場に影響を与えたと言われる(全品半額・4割引等からEDLP化への変化)が、当社の場合、10年以上前から冷凍食品の“ズバリ価格”販売を行ってきており、またお客様からもお値打ち 

感にはご満足いただいていることから、まったく影響はない。分かりやすい価格でお値打ちを実現できるような(流通等の)“仕組み”を作っているためで、他社が簡単に真似をできるものではないと思っている。

–トップバリュ等PBを拡充している

何年かかけて、冷食で食卓すべてを完結できる品揃えを目指している。朝食、昼食、そして夕食のフルコースまで揃えられるのが完成形だ。売場については、新店・改装店舗にはほぼ入れ込むことができた。ワントレー「レディミール」は昼食・中食向けが多かったが、朝食用のパンケーキのものを出したところ、売れ筋となった。また、ライスバーガーはNBであったものだが、当社オリジナルでさまざまなフレーバーを出し、成功している事例だ。売れ筋のものにはもう一度改良を加え、さらによいものにしていく。

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