外国人技能実習制度に「惣菜製造業」新たに職種認定
外国人技能実習制度にこのほど、「惣菜製造業」が追加され、一般社団法人日本惣菜協会が「惣菜製造業技能評価試験実施機関」として正式に認定された。また、同協会によれば、同制度は作業要件を満たす冷凍食品製造等にも適用される。
日本惣菜協会は3月31日、公益財団法人国際研修協力機構にて「公的評価システム認定証交付式」が行われるとともに、4月1日に厚生労働大臣公示がなされたことで、「惣菜製造業技能評価試験実施機関」に正式に認定された。
“外国人技能実習制度”は、国際貢献などのため我が国の技術・技能・知識の開発途上国等への移転を図り、経済発展を担う人材育成を目的に1990年より開始された制度。
今回職種認定された「惣菜製造業」(作業名:惣菜加工作業)は、一定要件の“大量製造用調理機械”を使用し、食材原材料の下処理、調理加工および殺菌処理等により惣菜加工品を“大量調理施設衛生管理マニュアル”に基づき製造する作業をいう。また、和風惣菜、洋風惣菜、中華惣菜、野菜サラダ等の各種惣菜加工品のほか、これらと主食(米飯類等)を組み合わせた複合加工食品及び調理麺等の惣菜加工品を製造する業種を意味し、さらに製造機器において、連続式や大型機、小型機を複数台、別途機器仕様規定に基づく機器を揃え、半工業的に大量生産可能な食品加工を行う業種とされる。これは惣菜製造業のみに限定されず、作業要件を満たす冷凍食品製造等も含まれ、多くの食品加工事業者が対象となる。ただ、製造事業所が「飲食店営業」「そうざい製造業」「麺類製造業」「そうざい半製品製造業」の営業許可を有していることが条件となる。
同協会が認定された「試験実施機関」とは、惣菜製造の技能評価をする機関のことで、大量調理に関する食品衛生や安全衛生などの学科・実技試験を行う。
要件のうち“大量調理施設衛生管理マニュアル”については①1回300食以上又は1日750食以上を提供する調理施設②加熱調理食品の加熱温度管理(標準作業書(手洗いマニュアル、器具等の洗浄・殺菌マニュアル、原材料等の保管管理マニュアル、加熱調理食品の中心温度及び加熱時間の記録マニュアル))に従い、温度と時間の記録を行うこと③非加熱で調理する食材の洗浄または殺菌の実施記録を行うこと–と定められている。