日本水産3月期、5.7%増収で売上6,384億円、30%営業増益
日本水産が15日、発表した15年3月期連結業績は、売上高が前年比5.7%増6,384億3,500万円、営業利益が30.0%増181億1,000万円、経常利益が73.1%増213億9,200万円、当期純利益が173.7%増102億7,700万円と増収大幅増益となった。今期(16年3月期)は売上高0.4%減6,360億円、営業利益6.1%減170億円と減収減益の計画。うち食品事業は売上高0.9%増2,995億円、営業利益10.4%減68億円を想定する。
15年3月期のセグメント別で食品事業は、売上高が5.0%増2,969億5,400万円、営業利益が2.75倍となる175.0%増75億9,300万円と増収大幅増益となった。
食品事業のうち、加工事業は増収増益。国内は、円安で原材料・加工製品の輸入コスト増があったが、ねり製品・魚肉ソーセージの販売が好調だった。北米では、家庭用冷凍食品会社は工場集約や重点アイテムへの傾注で収支が改善。業務用冷凍食品会社は、原料高の中、大手レストランチェーン向けの販売数量増と価格改定により収支が改善した。ヨーロッパでは、フランスにおいてチルド製品の販売が伸長、生産性も向上した。
チルド事業も増収増益。CVs向けチルド弁当やサラダなどの販売が伸長し、生産性も向上した。
他のセグメントでは、水産事業は売上高が12.2%増2,848億8,400万円、営業利益が25.3%増62億9,700万円と増収増益。うち漁撈事業、養殖事業は増収増益、加工・商事事業は増収減益だった。
ファイン事業は、売上高が11.4%減253億2,400万円、営業利益が39.7%減45億5,600万円と減収減益。薬価改定による粗利減、ジェネリック促進策による販売減、機能性食品の広告宣伝費増、臨床診断薬の価格競争激化、消費増税の駆け込み反動などがあった。
物流事業は売上高が2.5%増142億1,500万円、営業利益が7.4%増16億7,100万円と増収増益。電力料や運送費などのコスト増があったが、保管料収入などが増加した。