日清フーズ14年度冷食実績は2ケタ増近い出荷
日清フーズの14年度家庭用冷食実績は、出荷ベースで2ケタ近い増で着地。増税や冷食をめぐる事件・事故の影響も多少あったが、まず堅調な推移で着地した。
一方、利益面ではデュラム小麦を始めとする原料や動燃比、人件費増もあり厳しかった。
伸長率で特に目に付くのはアッパークラスのパスタ「青の洞窟」シリーズ。昨年プレミアムシリーズを追加し、ブランド20年、冷食でも10年ほど経過したほか、東京・目黒川でのイルミネーションイベントも話題となり、ブランド認知度が上がった。ボジョレー・ヌーヴォー解禁、クリスマスなどハレの日のMD効果もあり、大きく伸びた。ほか、パスタ類では「マ・マー大盛り」シリーズや、昨春刷新したボリュームゾーンの「マ・マー金のスペシャリテ」も成功し、底上げに繋がった。
今春の新商品では「青の洞窟」パスタのプレミアムシリーズのほか、「ラザニア・エミリアーナ」(=写真)も配荷が想定を大きく上回り好調に推移。刷新した売れ筋商品「マ・マー 金のスペシャリテ ソテースパゲティナポリタン」も、価値向上が受け入れられ、順調に来ているという。
一方で、冷凍パスタ市場については、ボリューム自体が拡大したこともあるものの、伸長率の低下が見られ「データの採り方にもよるが、今年は前年割れの月も見られる」と慎重姿勢。需要期である夏場を盛り上げる意味もあり、夏の新商品として数アイテムを投入する方針だという。
投資では、今月末から神戸で新工場が稼働。秋からの全面稼働を目指す。その際には製造能力が2割近く増える見込みで、シェア拡大も目指し、より魅力的な商品開発に注力する。