極洋東京支社4~7月は9%増収、極洋商事は6%増
極洋の松行健一取締役東京支社長は21日に開催した秋の展示商談会の記者会見で、足元の業績について明らかにした。
東京支社の4~7月の売上高は前年同期比9%増で増益を確保した。売上高は目標値まで届かなかったが、利益は目標をクリアしたという。
部門別に水産加工部は2%増収、利益も前年を上回って推移した。相場下落によるチリ産銀鮭、殻付きエビの減収分を、相場が堅調なカニや北洋・南方凍魚、貝類でカバーした。「相場動向を見極め、適時適量の買付けとともに、商品の加工度を強めて、管内の顧客ニーズに的確に対応できるよう注力する」とした。
冷食部門は18%増収、利益も前年を上回り「おおむね計画通り」で推移した。量販店の水産、惣菜ルートは新規商品の導入などにより好調に増販した。一方で外食ルートとCVsルートは他社との競合により苦戦を強いられている。
外食を中心とした直販部門として首都圏中心に展開している、極洋商事の岡本榮介社長(=下写真)は同社の4~7月業績について説明した。売上高は6%増、一方で利益は前年を下回って推移した。飲食店ルートは新規商材の導入もあり計画を上回る売上げとなったが、利益率の低下により目標利益には届かなかった。
居酒屋ルートは大手チェーンの店舗閉鎖の影響を受けた一方、特色のある店舗展開をする中堅チェーンの好調でカバーした。売上げは計画を達成したが、利益は未達成。
事業所給食では老健、宅配ルートは「だんどり上手」シリーズを中心に継続販売、新規導入を進め順調に推移、その他の給食ルートは「価格優先」傾向が強く苦戦が続いている。売上げは計画を達成したが、利益は未達となった。
岡本極洋商事社長は「当社が担う外食市場だけを見ても首都圏は大市場だ。未着手、深掘りの出来ていない部分もある。メーカーとしてだけでなく、別会社である極洋商事だからこそ発揮できる機能がある。その機能を発揮して売上規模の拡大を図り、東京支社と連携しながらキョクヨーグループ全体に占める首都圏の売上構成比のアップを目指したい」と抱負を語った。