16年度推奨品を学校関係者が審査、栄養強化やアレルギー対応が好評/学流協

学校給食物資開発流通研究協会(学流協)は8日、第37回学校給食用優良食品「学流協の推奨品」審査会を森永プラザビル(東京・港区)で開催した。栄養教諭など学校関係者36人と流通会員21人が審査員として参加し、エントリー食品16品(前年11品)を試食審査した。

はじめに、泉平一会長(泉平会長)は「設立して40年になる当協会は、生産会員32社と流通会員40社が一緒に活動する特異な団体である。主な活動内容は全国の給食関係者への情報提供事業と学流協の選定品事業だ。子どもたちは学流協の選定品を年間約4万食(1製品あたり)食べており、本日は次年度の選定品についていろいろな意見・提案を賜り、今後の製品に取り入れたい」とあいさつした。

その後、学校関係者は生産会員による製品説明を聞きながら、社名を伏せたエントリー品を試食・審査した。審査基準は、献立作成の便宜性や調理素材としての良否、味、分量、形状、食感、色合い、栄養価など。

審査後、逢沢徹専務理事をコーディネーターに学校関係者との意見交換が行われた。学校関係者からエントリー品全体へ出た主な意見は「アレルギーに配慮された製品が多くてよかった」、「栄養強化製品が多くて嬉しい。昔は栄養を補うと味が変わったが、どれもおいしかった」、「素材として献立に取り入れやすい製品が良い」–など。

今後の製品開発については「食数が少ないところでは1㎏は使えない。500gなど少量の包装形態があれば嬉しい」、「子どもたちは調理工程を知らない。見た目でそれが何か分からなければ手を出さないので、子どもにとっつきやすい製品が欲しい」、「価格がもう少し安ければ使いやすい」–などの意見が挙がった。江戸川区の栄養士の方が「1食あたり298円(税込)で全て手作りで提供している。とてもすばらしい製品を紹介していただいたが、値段が高くて使えない」と述べる一方、川崎市の栄養士の方は「川崎市は人口が増えており、全品手作りが難しい状況だ。加工品で良いものがあって嬉しい」と述べるなど、地域・学校によって様々な意見が挙がった。

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