上期の業務用調理品は5.8%増、「下期も上期の勢いを継続」-日本水産松島業務用食品部長
日本水産は15年度上期単体の業務用調理冷凍食品売上高を前期比5.8%増159億円、農産冷凍食品は14.9%増54億円だが、うち約半分が業務用販売とした。同社松島和浩業務用食品部長(=写真)は「下期も上期の勢いを継続したい」と述べている。
また、松島部長は上期事業について次のように語っている。「上期は春の価格改定(5~6%値上げ)の理解を得意先から得られた伸長で、数量の伸びはなかった。農産冷食は数量の伸びもあり、枝豆が外食、量販店惣菜等での取り扱い増があり牽引している。むき枝豆も料理素材に使われる頻度を高めている。増収だが、収益面は微増益にとどまった。収益目標はクリア。想定以上に円安が継続している中での価格改定だったが、15年度も水産調理品やチキン加工品の一部で仕様変更や価格改定を実施している。企業努力で生産性向上や原料見直しなど進めているが、限界に近づき、また、輸入先国でも生産性向上を図っても人件費高騰等コスト増が続いている」。
上期のカテゴリー別の販売は、すり身製品が好調。カニ風味フレークなどシーグレイスや冷凍ちくわが伸長した。チキン加工品は苦戦。円安の影響が表れた。水産フライは前期水準。輸入品は厳しいものもあるがカキフライなど国産品が順調。国産中華類の春巻、シューマイは堅調、コロッケ(クリーム、ポテト)も前期を維持、グラタン・ドリアも堅調に推移した。
得意先ルート別には、外食は好調。ユーザーの商況はまだら模様だが、インバウンド需要が旺盛で外食全体では伸長している。惣菜は堅調。工夫した売場演出を進める店舗が増えている。事業所給食は回復しつつある。工場の海外化で従業員減が目立っていたが、徐々に戻り、昼食や残業食需要が拡大している。この20年、漸減傾向の事業所給食だったが明るい兆しが見られるようになった。
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