15年凍菜輸入高、数量1.5%増で91万t、平均単価10.8%上昇

財務省が28日発表した2015年1~12月の冷凍野菜輸入量は前年比1.5%増の91万2,047tとなった。3年ぶりに前年を上回り、2年ぶりに年間90万t超に復帰した。主要品目の中にはポテトやブロッコリーなど堅調に推移した品目がある一方、インゲンや混合野菜など減少した品目も目立っている。一方で金額ベースでは12.5%増の1,879億4,315万円と大幅に伸長した。1kg当たりの平均単価は206.1円と前年より10.8%上昇している。輸入凍菜の4割以上を占める、中国産は38.9万tと高水準ではあるものの、2年連続でマイナスとなった。

最大品目のポテトは前年を4.6%上回る34万2,094t。トップシェアの米国産は5.4%減の24万tと前年に引き続き減少。昨年後半から2月まで続いた、米国西海岸港湾ストによる欧州シフトの影響が出た。カナダは0.6%の微減だが、欧州ではベルギーが2倍増となりカナダを大きく上回った。オランダも2.4倍増と引き続き伸長した。1㎏当たりの平均単価は152.1円と前年比12.3%上昇した。

枝豆は3.8%増の7万2,864t。トップシェアの台湾産が5.3%増と2年連続プラスで3万tを超えた。中国産は3.0%減と2年連続マイナスで、9.5%増と伸長したタイ産が中国を上回った。平均単価は254.2円で前年比15.7%上昇した。

ブロッコリーは10.1%増と2年連続で2ケタ増となった。トップシェアの中国産は1.3%増にとどまったが、2位のエクアドル産が23.5%増と大幅増が続いた。平均単価は224.9円と15.3%増となった。

ほうれん草は6.3%増と引き続き好調。中国産が4.4%増と堅調。台湾が7.5%増、ベトナムが53.1%増とともにプラスに転じた。

混合野菜は8.1%減の前年に引き続き大幅減。中国産が18.4%減と前年に引き続き2ケタ減と落ち込んだ。米国産も3.9%減と不振が続いた。NZ産は9.3%増とプラスに転じ、ベルギーも9.5%増と増加基調が続いた。ベトナムが3.4倍増と前年の2.7倍増に続き伸長著しい。

さといもは9.1%減。ほぼ100%を占める中国産の減少が要因。平均単価は290.9円で高騰した前年よりさらに8.1%上昇した。

カンショは25.0%減と減少の度合いを強めた。トップシェアの中国が46.2%減、インドネシアが1.3%減と2年連続のマイナス。前年伸長したベトナムも17.1%減となった。

中国産は合計で2.4%減となったが、輸入凍菜全体の42.6%を占めた。数量シェアは前年より1.8ポイント縮小した。金額ベースでは7.3%増と上昇。1kg当たり平均単価は225.9円で、前年より10.0%上昇した。