極洋、新生「塩釜工場」の新商品第1弾、家庭用・業務用各3品
極洋は1月29日、都内で2016年春の新商品発表会を開いた。新生「塩釜工場」の第1弾として家庭用冷食・業務用冷食で新商品各3品を投入する。家庭用冷食では「香ばしえび旨フライ」など食卓利用を意識した商品を品ぞろえ。業務用では国産原料・国内加工の付加価値を付けたフライ商品を新工場で生産する。一方、寿司種ではエビ、イカ、トリ貝の定番3種のラインアップを強化する。
当季新商品は市販用10品(うち家庭用冷食4品[リニューアル1品含む])、業務用が21品(うち水産冷食3品、調理冷食7品)で計31品。市販用で12億円、業務用で22億円の合計34億円の売上げを見込む。家庭用冷食は3月1日発売(首都圏、関西、中京地区)、業務用は2月1日(一部を除く)全国発売する。
当季の開発テーマは次の3点。①新生「塩釜工場」第1弾商品の投入②「魚の極洋」ならではの高品質な水産加工品③多様化するニーズにこたえる寿司種の提案–。
極洋食品塩釜工場では業務用・家庭用の冷食を製造するグループの基幹工場として、「魚に強い極洋」という強みを生かした商品展開を進める。従来から製造しているグラタン、天ぷら・フリッターのほか、市販用の焼魚・煮魚、自然解凍冷食、家庭用冷食、水産フライを新たに製造できるようになった。「原料調達から製造まで極洋グループで一貫管理し、高品質で安全な商品の提供を目指す」とした。
発表会ではこのうち市販用の焼魚・煮魚を取りあげて説明した。焼魚はフローズンチルドのコンシューマーパック商品を中心に展開する。最新式の熱風オーブンを設置し、ムラなく自然な焼き上がりを実現。凍結機は自動殺菌、自動洗浄機能を有する装置を採用した。包装前凍結によりふっくらとドリップの少ない商品に仕上げる。消費期限を長くできるガス置換包装が中心となる。煮魚は加圧・加熱殺菌装置を採用しチルド売場で消費期限を長くできる商品を中心に製造。両面印刷深絞り包装を採用し、見栄えの良い多彩なパッケージデザインの商品を作ることができるという。
春の新商品では家庭用冷食で「香ばしえび旨フライ」「あごだし香るぶりフライ」「えびマヨコロ」の3品を新工場で製造する。「香ばしえび旨フライ」(6個108g)はプリッとしたムキエビとコクのある甘エビペースト、自家製「えびローストオイル」を配合したフライ。豊かなエビの風味が特長だ。「–ぶりフライ」(4個72g)とともに食卓を意識した商品。
業務用では「真あじフライ90」「焼がに風味のクリーミーコロッケ」「いかフライ」の3品が新工場製造。「真あじフライ90」は長崎の旬の真アジを使用し、粗めのパン粉をまぶした国産フライの付加価値商品。「いかフライ」は原料の切身加工を国内で行っている。
寿司種は定番の商品力底上げを図る。「鮮極(せんごく)えび」「そでいかスライス」「白トリ貝」の3品を新発売。「鮮極(せんごく)えび」はタイの養殖バナメイを独自製法により、天然エビに近い鮮やかな赤色、食感と風味のよい仕上がりがこれまでにない特徴。