ファミリーマート、中食改革進める 新惣菜「ファミデリカ」
ファミリーマートは23日、東京ビッグサイト(東京都江東区)で加盟店向けに2016年度上期の商品展示会を開いた。別会場でメディア向けに商品政策説明会も開き、商品本部長の本多利範取締役専務執行役員が15年度の振り返りと16年の商品政策について説明した。中食惣菜分野が改革の中心分野となり、18年度にかけて工場の整備、機械化をはじめ販売に至るまでの構造改革を進める方針だ。新惣菜を「ファミデリカ」と称して、パウチのロングライフ品とは差別化した、添加物を極力使用しない、消費期限6日程度の商品を展開する。またPB「ファミリーマート・コレクション」はロゴを刷新する。
本多取締役は「中食の業務改革はファミリーマート全体の構造改革でもある」と意気込んだ。15年度終盤から温度帯別の工場投資を進めているが、18年度までの中計で総額254億円をかけて工場を整備するという。現状、1工場当たり600人いる従業員を機械化によって18%省人化する計画だ。
工場の整備とともに商品開発、テレビCMなど販促施策、sCMシステムの再構築などを総合的に進める。
15年度にも商品刷新で成果が出ている。おにぎりは炊飯工程など抜本的な見直しを行い、その後まとめ買いや100円セールを実施することで日販を大幅に伸ばした。夏場が中心だった調理麺では、こだわりのラーメンを投入することで、ラーメン発売前から調理麺の日販で2倍増を記録。冬場は赤字続きだった工場の稼働を上げ、全工場黒字化したという。
16年度上期、惣菜は「常備菜」「毎日のおかず・おつまみ」「自分へのごちそう」–の3層で品ぞろえを進める。“Fun&Fresh”(毎日の食べる楽しさ、食卓を囲んだ楽しい食事の提供/新鮮なメニュー、新鮮な食材、食事を通じた新鮮な情報発信)がキャッチフレーズ。
新惣菜の「ファミデリカ」はおいしさ・素材・調理方法にこだわった選んで楽しい惣菜のシリーズを目指す。①家庭の食卓の味を再現した「美味しさ」②旬の素材、季節ごとのおいしさを届ける「季節」③栄養のバランスを考えた献立を提供する「ヘルシー」④小容量で組み合わせを楽しめる品揃え「手軽さ」⑤食卓を彩り、食べる楽しさを届ける「楽しさ」–を要素とする。ロングライフのパウチ商品とは異なる価値を提案する。
賞味期限6~8日のトレー入り商品をラインアップした。展示会場ではポテトサラダやきんぴらごぼうのほか、窒素充てんトレーの焼魚(銀鮭、ホッケ、イカ、シシャモ)、枝豆などを紹介した。
–全文は本紙にてお読みいただけます。