12月の九州本格焼酎出荷は2.4%増、1~12月は0.9%増で宮崎が7.7%増

九州本格焼酎協議会がまとめた2014年12月の九州7県における本格焼酎出荷数量(課税移出数量)は、合計で前年比2.4%増の5万1,556klとなった。11月(7.8%減)で落ち込んだが、年間の十数%を占める年末需要はプラスとなり、1~12月でも0.9%増と前年をクリアした。

2014年は1~3月計で19.1%増と仮需が大きかったが、4~12月計は4.5%減と落ち込み、焼酎を取り巻く環境は容易ではない。年間で前年クリアは宮崎、福岡だけで、2015年の市場は他県の巻き返しにかかっている。

12月は熊本(16.6%増)の増加が目立つ。他に、宮崎(6.5%増)、福岡(5.3%増)、佐賀(7.1%増)と増加した。鹿児島(1.6%減)、大分(0.8%減)は前年クリアならず、特に1~12月で4.2%減となっている鹿児島の奮起に期待したい。

2014年(1~12月)は結局、宮崎(7.7%増)、福岡(3.8%増)が牽引する形で、2年ぶりの全体増加(0.9%増)を達成。13年(1.4%減)、12年(1.3%増)、11年(1.1%増)とジリジリした動きが続いており、2015年は市場を活性化する新商品、新提案、話題作りが不可欠となる。特に宮崎は前年のハードルが高くなったことで、鹿児島の芋、大分の麦、熊本の米といった主原料の活性化はもとより、他原料での展開など、発想を変えた仕掛けが必要かもしれない。