1月の酒類課税は3.7%減、仮需の反動か、国内ビールが13.1%減-国税庁

国税庁がまとめた2015年1月の酒類課税数量(国産酒=国税局分と輸入酒=関税局分の合計)は前年同期比3.7%減の47万6,258klとなった。12月2.2%増も、再び減少に転じた。

品目によって凸凹が激しくなっており、増加で目立つのはスピリッツ類(32.7%増)、ウイスキー(19.3%増)、発泡酒(7.2%増)といったところで、減少はビール(12.8%減)の2ケタ減が大きく、これが全体を引き下げた。12月に盛り返した果実酒も5.2%減で、和酒はいずれも芳しくない。清酒の9.5%減はボリュームゾーンの経済酒の減少と想像できるが、単式蒸留焼酎が8.3%減というのは焼酎市場全体に元気がないことを表しているようにもみえる。

ただ、前年1月が仮需の走りということもあって、全体が9.9%増、今年1月には減少したビールが9.7%増、清酒5.4%増、単式蒸留焼酎9.6%増となっており、今年はこの反動とみるのが妥当か。逆に前年も増加しながら、今年も増えた品目はウイスキー、発泡酒、スピリッツなどで動きの良さは顕著だ。

前年の反動でみれば、ボリュームの大きいリキュール(16.2%増→2.2%減)が該当し、果実酒(17.1%増→5.2%減)も同じだろう。

輸入酒は、最大ボリュームの果実酒(20.2%増→5.8%減)、リキュール(11.3%増→0.8%減)が仮需反動のような動きだが、国内に比べると影響度は小さいか。何と言っても、今年1月は国内ビール(10.0%増→13.1%減)の減少が目立つ。