5月の清酒出荷は8.2%減、吟醸8.9%増、1~5月全体は3.2%減
日本酒造組合中央会がまとめた5月の清酒出荷数量は前年同期比8.2%減の3万2,699klとなった。仮需の直接的な影響は抜けたはずだが、前年5月(8.9%減)からさらなる減少だけに全体の動きが芳しくないことは心配だ。大きな要因はボリュームゾーンの一般酒(11.9%減)、本醸造酒(10.1%減)の減少だが、構造的な部分で仕方ない側面があるにしても、前年二ケタ減から、さらに今年も二ケタ減というのは厳しい。1~5月は3.2%減で、減少する2品目は5%以上の減少幅となっている。
吟醸酒は伸長しており、5月は8.9%増。前年5月が二ケタ増(13.2%)だけに勢いは衰えていない。1~5月では9.9%増(前年1~5月は15.6%増)。
純米酒は5月0.3%減(前年5月は2.1%減)と減少したが、1~5月は1.5%増(前年は2.5%増)と堅調に動いている。構造的な動きが進むなかで、伸長する部門で利益を取る方向が進んでいくのか。
主産地はどの地域も減少幅が大きい。京都(前年5月51.4%減→今年5月3.5%減)、兵庫(13.1%減→14.3%減)、秋田(6.5%減→9.7%減)、福島(8.2%減→6.7%減)、新潟(3.6%減→7.1%減)、愛知(8.1%減→14.2%減)、広島(2.8%減→21.9%減)、千葉(1.1%増→18.0%減)。