平成28年度税制改正大綱を決定、酒税改正は見送り 税率格差の縮小・解消「酒類製造者の商品開発に配慮する」を追加
政府は10日、平成28年度税制改正大綱を決定した。酒税については「検討事項」の項目で以下のように書き記した。
「酒税については、同一の分類に属する酒類間における税率格差が、商品開発や販売数量に影響を与え、それがひいては、酒税の減収にもつながっている。
このため、類似する酒類間の税負担の公平性の観点や厳しい財政状況、財政物資としての酒類の位置付け等を踏まえ、同一の分類に属する酒類間の税率格差を縮小・解消する方向で見直しを行うこととし、速やかに結論を得る。その際、消費者の影響緩和や酒類製造者の商品開発
に配慮するため、一定の経過期間の下で段階的に実施することとし、税率構造の簡素化や各酒類の定義の見直し等も検討する。
また、平成26 年6月に、アルコール健康障害対策基本法が施行されたことにも留意する。」というもの。
なお、平成27年度大綱との違いは、「その際、」で始まる一文が昨年は「税率構造の簡素化や各酒類の定義の見直し等も検討する。」とあったが、その前に「消費者の影響緩和や酒類製造者の商品開発に配慮するため、一定の経過期間の下で段階的に実施することとし、」という文言を書き加えた。