11月のPOS価格、全般に「下げ」変わらずも、やや緩やかな展開
全国のスーパーにおける11月の主な酒類のPOS平均価格(SKU単位)が明らかになった。「下げ」局面は変わっていない。11月は、ビールはプラスも発泡酒、新ジャンルとマイナスの月で、全般に年末への狭間で動きは弱まる時期だが、「▲」の目立つ展開になっている。このところ、目立つのは清酒の「▲」で、銘柄によって下げ幅も小さくない。経済酒は構造的に動いていないため、思い切った販促も難しいだろうが、価格だけはジリジリと下げており、昨年初めの値上げからここにきて、また下げが目立つのは消費の鈍さによるものだろうか。
清酒に比べると下げが緩やかなのは焼酎で、甲類、乙類ともに指摘できる。甲乙ともにアイテムによっては動いており、そこらの話題性も左右しているだろうか。清酒で下げが緩やかなのは「白鶴まる」で、新商品の「辛口」が動いていることも影響しているだろうか。
動きのよいウイスキー、RTDといったところは、狭間の月に目立った価格変動は起きていない。今年もあと1月。年末でどこまで需要喚起できるか、それに伴い、価格はどう動くか。残す12月の結果を新年に待ちたい。
11月は、52銘柄のうち、前年比で上げが13銘柄、下げが37銘柄(比較不可が2銘柄)。10月に比べ、上げが7増、下げは8減となった。全国のスーパー約880店舗のPOSデータ(KSP-SP社調べ、当月は987店舗)をもとに、SKU単位による11月のPOS平均価格を集計した(カテゴリーごとのランキングは資料面で順次掲載)。