8月のPOS平均価格、全般に「下げ」は変わらずも発泡酒は落ち着く

本紙が採用している、全国のスーパーにおける8月の主な酒類のPOSデータが出揃った。POS平均価格(SKU単位)をみると、前年同月比では、ウイスキーを除いて「▲」一色の様相は変わらず、デフレが進んでいることが明白になっている。

ビールの平均価格は、ほぼ全てのブランドで前年比・前月比ともマイナス。8月は、上旬こそ梅雨明けの遅れを取り戻して出荷が好調だったが、下旬に台風が連続上陸し、消費に影響。その分、価格攻勢が強まったとみられる。

ただし、発泡酒の価格は落ち着いてきた。各社がビールに資源を集中する中で、発泡酒は無理をしない戦略がとられている。新ジャンルも前月比では落ち着いている。

減少が目立つのが清酒・焼酎だ。清酒は主要なパック銘柄が全て3カ月連続で前年より価格低下している。「松竹梅天」「晩酌」の下げ率が大きい。前月比でみても下落している銘柄が多い。焼酎は甲乙問わず、減少率は僅かとはいえ、ジリジリ下げている。

一方、ウイスキーは価格改定によりサントリー銘柄の価格が安定している。ただし「角瓶」の8月は前月比では、やや軟化した。

8月は、51銘柄のうち、前年比で上げが10銘柄、下げが36銘柄、比較不可が5銘柄。前月比で、上げが20銘柄、下げが29銘柄、比較不可が2銘柄だった。