「軽減税率など業界の課題解決に向け尽力」-JF菊池会長

日本フードサービス協会はこのたび、都内で協会役員・理事、外食各社の広報担当者が参加するマスコミ懇談会を開いた。協会の活動状況や軽減税率導入問題に対する今後の取り組み、食の安全・安心への取り組みなど、業界を取り巻く課題について発表し、懇親を深めた。

冒頭、あいさつに立った菊地唯夫会長(ロイヤルホールディングス会長=写真)は、業界の景況感について「個人消費も不透明で、消費マインドの改善には至っていない。消費増税は延期されたが、将来の生活に対する不安など消費者の節約志向は根強い一面がある。外食産業の市場規模は30兆6,200億円、従業員数は480万人と非常に大きな産業。この産業が元気になること 

で、日本経済の発展にも貢献していきたい」と話し、業界の課題解決に向け、引き続き尽力していく意向を示した。

外食産業の課題と取り組みについては、①生産性向上に対する取り組み②外食産業のアウトバウンド、インバウンド戦略③軽減税率問題④短時間労働者に対する社会保険適用拡大への対応⑤TPPと国内農業者の支援⑥食の安全・安心への取り組みの6点を挙げた。

うち①については、相対的に生産性が低い外食産業の問題点を指摘し、持続性のある産業化を進めるために「生産性・付加価値向上委員会」を新設し、具体的な取り組みを検討していることを明かした。また③については引き続き制度の見直しを求めていくことを、⑤では農業改革の中で意欲的に取り組む農業経営者をパートナーとして積極的にサポートしていく意向を発表した。