インタビュー 宝酒造酒類事業本部商品部・蓮實薫蒸留酒グループ長
甲類焼酎のトップメーカーである宝酒造が、甲類焼酎の市場の再構築に乗りだした。9月に宝焼酎「NIPPON」、宝焼酎「タカラモダン」、宝焼酎「レモンサワー用」の3商品を相次いで投入し、潮目が変わってきた甲類焼酎市場を牽引する考えだ。その背景には、若年層を中心とする「ネオ大衆酒場の人気」「サワーの再ブーム」がある。蓮實・蒸留酒グループ長に販売方針を聞いた。
–甲類焼酎の市場はいかがですか。
昨年秋口から大容量、例えば「極上〈宝焼酎〉」は〈糖質ゼロ〉を押し出し、また1.8Lパックのデザインをリニューアルするなどで、販売が伸びてきた。市場の潮目が変わってきたと感じる。料飲店では、近年、“ネオ大衆酒場”が若年層を中心に人気を得ている。回復の兆しはあり、トップメーカーである当社が動いて、特に若年層の支持を獲得していきたい。1~9月では、甲類・乙類合計で前年比97%だ。
–“ネオ大衆酒場”とは。
いわゆる大衆古典酒場とは違って、若い男女が集まる。大衆酒場は外から中が見えないところが多いが、“ネオ”はガラス張りで、モダン。男女ともに入りやすい。そこで飲まれているお酒は、例えば、塩レモンサワー、パクチーモヒート、ガリチューなど、アレンジされたサワーが多い。総じて〈レモンサワー〉が再び注目されている。(続きは本紙で)