地理的表示「山形」指定、国内で8例目-国税庁

国税庁は「酒類の地理的表示に関する表示基準」の第2項に基づき、「山形」の地理的表示を16日付で指定することとした。国内ではワインの「山梨」、焼酎の「球磨」などに次いで8例目。清酒では「日本酒」「白山」に次いで3例目となる。同法令は、特定の地域で、一定の条件のもと作られた、一定の評価がある酒類を保護するため、その酒類がその地方を原産地とするものであることを特定する表示。

同表示を導入することによって期待される効果は▽製造された種類とその地域の繋がりを明確にすることにより「地域ブランド」の構築や付加価値の向上が期待でき、他の商品との差別化を図ることができること。▽品質審査などにより、一定の品質が確保されるため、消費者の信頼性向上にもつながること。▽地理的表示が浸透しているヨーロッパ等においては、信頼できる特産品として扱われるなど、海外への輸出を後押しすることが期待できること。▽行政の取り締まりにより「地域ブランド」が保護され、また似たような表示も禁止されるため、努力して築き上げてきた「地域ブランド」のただ乗りを防止できること–の4つが挙げられる。フランスではワインにおける「ボルドー」や「ブルゴーニュ」、チーズにおける「ロックフォール」といった地理的表示がある。