中須副会長「主要な畜産物価格が上昇も、供給の制約が要因」-中畜賀詞交歓会

中央畜産会は6日、東京都文京区湯島の東京ガーデンパレスで2015年賀詞交歓会を開いた。畜産関連の250名が出席した。中須勇雄副会長(=写真)は小里貞利会長の開会のあいさつを代読したのに続いて、「昨年を振り返ると、珍しく主要な畜産物の価格が上昇し、一見よい一年だったようにも見えるが、必ずしもそうとは言えない。需要が伸びて価格が上がるのならば大変いいことであるが、昨年の場合は供給の制約がありこういった事象を招いていると見られるのではないか」と語った。

肉用牛について、「全体としての頭数の減少、特に繁殖部門の担い手が不足し、弱体化が進んでいる。これにより、子牛の価格が一頭50万円を超えるような状況が続いている。将来を考えた場合、取組みを考え直すべきではないか。今年は食料農業農村基本計画の改定期であり、酪農及び肉用牛生産の基本方針と家畜改良増殖目標の改定も行われる。議論を重ね、5年先、10年先の大家畜の姿を立派に描いてほしい。中央畜産会としては経営の診断、助言などの経営指導が大きな柱であり、足腰の強い畜産経営を作るために努力したい」と語った