1月の鶏肉需給展望 モモ肉は日経平均665円前後、ムネ肉325円前後か、特売商材として不可欠で12月並みを維持

2014年12月の鶏肉相場(農水省統計部、税抜価格)をみると、モモ肉は前月比37円高の671円、ムネ肉は5円安の327円となった。

モモ肉は、上旬653円、中旬676円、下旬693円と、20円ずつ上げたが、早めの手当てが行われた結果、下旬でも700円を超すことはなく、その意味で盛り上がりに欠ける形となった。ムネ肉は、上旬323円、中旬328円、下旬333円と、11月に比べわずかに下げたが引き続き高値を維持している。日経平均(税抜)でみると、モモ肉で前月比35円高の665円、ムネ肉は1円安の326円で、合計では991円と1,000円の大台に近づいた。

1月の見通しは、生産量を農畜産業振興機構の需給予測で見ると、1.7%減の12万1,300tと、減少に転じると予測している。ただ、九州地域ではわずかながらも鳥インフルエンザの影響があるほか、東北地域では寒さで生育は順調とは言えず、予想を下回るとの見方も出ている。その中で、需要は、引き続き国産豚肉、輸入豚肉、国産牛肉、輸入牛肉と各食肉相場の上昇で、量販店の特売に鶏肉は不可欠であり、相場が大きく下げるとは考えづらい。そのため、モモ肉で670円前後(日経平均で665円前後)、ムネ肉で325円前後(日経も同じ)と、ほぼ12月並みを維持すると見込まれる。2月については、鳥インフルエンザと輸入品の動向が不安定要因だが、1月と同様に大きな下げ要因は見当たらず、モモ肉で660円前後(同655円前後)、ムネ肉で325円前後(同)と見込まれる。