豚価700円台の大波を超すが依然として高値続く、3月も高値推移か、北米西海岸の港湾問題で3月の輸入チルドポーク大幅減、解決見通し立たず
2月の豚価は、1月後半からの上げ基調と、2月中旬の量販店の特売に向けた手当てにより東京市場の上物(税抜)で10日は710円まで上昇した。その後は、当面の手当てが終了し16日には503円まで下落した。10日からわずか1週間で207円下落したことになる。しかし、16日を底に相場は反発、17日は532円まで戻した。上中格差も締まっており、2月一杯はこの水準を挟んでの推移と見込まれる。ただ、3月は北米西海岸での労使交渉の難航から荷役のスローダウンが続いており、供給が不安定なことから、国産での販売が中心となることで、相場は月間平均では580~620円の高値が見込まれる。枝肉の急騰に対して末端はそこまで上げられず、卸業界にとっては厳しい環境が続く。
既報のように、1月の豚価は、中旬に年末年始の消費疲れもあって20日には432円まで下げたが、その後は北米西海岸での港湾問題(7面に関連記事)による玉不足もあって徐々に上昇、2月に入ってからは月初の手当ても重なって急カーブで上昇した。2月は大手量販店が2月期末で決算期を迎える関係で後半は在庫縮小のため手当てを控えるため、13日までの相場がどこまで上昇するかが注目されていた。特に第2週は11日に「建国記念日」の休日が入り市場開催日が少なく、手当てが集中すると見込まれている中で、9日は前日比53円高の687円、10日は23円高の710円となった。9日は上中格差がわずか2円で、いかに買いが強かったかがうかがわれる。量販店への納入のために、どうしても買わざるを得ず、地方の業者が東京、さいたま、横浜などに入り急騰し、それが各市場に広がったと見られる。また、出荷頭数も11日の休日に向けて増えると見られたところ、両日とも全国出荷が6万4,000頭前後にとどまった。これらが重なり、「予想以上の大波」となった。
その後は、13日、16日と急落、東京では16日に503円まで下げ、10日から1週間もたたずに207円下げたことになる。しかし17日は532円まで反発し、18日も551円に上げた。今後は、量販店が2月期末を迎える中で手当ては絞り気味と見られるものの、依然530~550円で推移し、月間平均では560~580円と見込まれる。