急拡大が見込まれる米国豚生産、3~7月に大幅増-USDA「Hogs & Pigs」
米国での豚肉生産では、2013年春に発生したPEDが米国各地に拡散して、14年は8百万頭もの子豚が死亡したとの説もあり出荷頭数が大きく減少し、豚価・パーツ価格の高騰をもたらした。しかし、PEDの封じ込めに力を注いで効果が出始めていた後の14年12月23日に公表された2014年第4四半期のUsDA「Hogs & Pigs」レポートでは養豚の拡大傾向が見られた。UsDAの予測では、15年の全米と畜頭数は14年に比べ4~5%の増加となっているが、今後の動向を見る上で注目されていた2015年第1四半期のUsDA「Hogs & Pigs」レポートが3月27日に公表された(一部既報)。同レポートでは、多くの項目で前年同期を上回り、重量別の肥育豚頭数から推測すると、3月から7月までの大幅な出荷生体頭数の増加が明らかになった。
特に注目すべきポイントは、3月1日時点での肥育豚総頭数が8%増と大きく増加し、その重量別頭数(表参照)から出荷時期を予測すると、3月から4月中旬:前年同期比9%増、4月中旬から5月中旬:6%増、5月中旬から6月下旬:7%増、7月:9%増と、3月から7月まで大幅な出荷生体頭数の増加が見込まれる。農水省が発表した日本の出荷予想では、3月1%減、4月2%減、5月2%減、6月1%増、7月7%減、8月3%であり、UsDAの数字をみる限り、前年に比べ減少する日本の不足分を充分補えるだけのチルドポークの供給が可能と考えられる。