17日の東京豚価は税抜562円、当面はこの水準で推移か

東京食肉市場の豚価(上物、税抜)は17日、前日比7円安の562円となった。6月に入って1日当たりの全国の肉豚出荷は6万頭を超す日はほとんどなく、17日現在の平均では5万8,000頭前後とみられる。出荷頭数が6万頭を割込む中、相場自体は5月の水準(月間税抜487円)は超しているものの、税抜で560円を挟んで推移する展開となっている。

5月の出荷頭数は、概算で7%減の122万頭前後、1日当たりでは6万4,000頭前後だったと見込まれる。出荷頭数が少ない一方で、輸入チルドは4月輸入量が2.8万tに達し、5月もある程度絞られたが引き続き供給量は潤沢だった。さらに末端の動きは鈍く、国産では特にバラの荷余り感が強かった。そのため、下旬には460円台まで下げた。

6月についても、出荷頭数は少ないものの、末端の売れ行き不振から、当初は月間平均相場は510~530円との見方が多かった。しかし、輸入チルドの6月生産分のコストが現地相場と為替の円安で上昇し、一部で国産にシフトしたことでこの水準まで上昇したとみられる。

コストが上昇した輸入チルドポークが6月25日ごろに入り、店頭に並ぶことになる。その中で、一定程度、国産の手当てが増えることで、上げ要因は強まるが、その一方で消費の不振も続き、極端な高値はさらなる消費離れにつながることで、6月中の極端な相場上昇は考えづらい。