28日の東京市場豚価は税抜414円と急落、10月は420~430円で推移か

東京食肉市場の豚価(上物、税抜)は25日に428円、また大阪食肉市場では482円となった。連休前の18日に比べて東京で28円、大阪で78円下げた。28日は東京で前日比14円安の414円、大阪で同45円安の437円と急落した。月末で買いが薄い中で出荷頭数が多かったことが要因。29日も出荷が多く下げる見通しだが、10月に入れば、月初の手当てが入り一段上昇し、月間では420~430円で推移すると見込まれる。ただ、出荷頭数によっては400円前後まで下げることも懸念される。

当初、9月の豚価は、中旬以降は下げるものの、シルバーウイークの手当てで大きく下げず、月間では540円前後と見込まれていたが、連休中の特売は輸入チルドを中心に行われたことで、国産が急落(=グラフ参照)、月間では470円前後と予想を60円以上も下回る状況となっている。

1日当たりの全国出荷頭数(速報値)は、14日以降は6万頭をコンスタントに超え、連休中の分も含め24日には7万1,900頭に増加した。その中で、県産指定の豚の手当てに苦労していた業者が、相対で頭数を確保できるようになったことも、現在の豚価につながっているとみられ、「末端が売れていない中では、これが本来の相場では」との見方も聞かれる。9月は学校給食が再開されることで、スソ物は締まってきたが、出荷が回復傾向になる中で、末端の動きが悪く、連休の手当てが輸入チルドにシフトしたため大きく下げた。

輸入チルドポークは、9月に入船する8月生産はバラを除き、北米の現地価格は安定しており、買いやすい状況だった。これが、シルバーウイークの特売が輸入チルド中心となった背景になっている。このためテーブルミート用の9月のチルド輸入量も引き続き2.6万t前後が見込まれる。