営業利益は減益予想も、国内事業は食肉健闘し過去最高見込み-日本ハム通期予想

【大阪発】既報のとおり日本ハムの3月期第2四半期連結決算は、売上高では6,203億円と予想を3億円超え、営業利益は218億円で前年には届かなかったが、計画を上回る結果となった。加工事業では業務用の回復が遅れたことが収益に影響を及ぼしたが、食肉事業は海外事業で苦戦を強いられた一方で、国内では価格上昇が売り上げ全体を支え利益も49億円改善、また水産・乳製品の関連企業が販売数量を伸ばし、赤字から黒字へ5億円改善したことなどが業績に好影響した。

売上高は、ハム・ソーセージは数量で10%減、金額では4.9%減の約700億円となった。コンシューマ(家庭用)が5%ダウン、業務用が価格競争などに加え、販売数量の回復が下期にずれ込んだことで25%前年を下回った。加工食品もコンシューマは回復しているが、業務用回復の遅れから数量で2.8%減少し、金額では2.4%増の1,078億円となった。食肉は数量全体でも7%拡大し、9.9%増の3,649億円と大幅に伸ばした。このうち豚肉は数量で

4.4%伸ばしたが、金額で前年並の1,169億円に止まった。牛肉は4.4%数量減少も金額では12.2%増の1,494億円で、鶏肉はトルコ企業の連結化による上乗せもあり数量で18.8%増、金額で21.5%増の849億円と大幅に拡大した。

営業利益は、加工事業でコスト改善や価格改定効果で36億円プラスとなったが一方で、原料の高騰や販売の遅れなどで46億円マイナスとなり、結果10億円減の4.7億円となり、食肉事業は、国内で49億円増加も、豪州・米州では仕入れ価格の上昇などで45億円減少し、4億円強の伸びにとどまった。

通期予想は、売上高で3.9%増の1兆2,600億円を、営業利益では過去最高だった前期の484億円には届かず11.2%減の430億円と減益となるが、当初予想を上回る見込みで、国内事業の利益は過去最高だった2000年3月の380億円を上回る400億円を見込んでいる。加工事業では数量拡大を見込み営業利益40億円を予想、食肉は海外事業では減益予想も全体では76億円減の375億円と上方修正している。