肉専子牛の生産費0.5%増加、うち飼料費2.6%増-14年度肉用牛生産費
農水省大臣官房統計部は24日、2014年度の肉用牛生産費を発表した。昨年同様、生産費のデータに特化し、粗収益、所得、家族労働報酬などは16年3月に公表する確報で掲載されることになった。
今回の調査結果によると、繁殖めす牛を飼養し肉専用種の子牛を販売する経営の子牛1頭当たりの全算入生産費は、前年度比0.5%増の59万5,679円となった。労働費が0.4%減少したものの、配合飼料価格の上昇で飼料費が2.6%増加し21.4万円まで上昇したことが要因。
規模別には、繁殖雌50頭以上層では、物財費はわずかに増加も、労働費が5.1%減、全算入生産費は4.5%減と、規模のメリットが表れている。ほ育・育成期間は9.1カ月、販売時体重は283.3kg、子牛1頭当たりの販売金額は14.2%増の55万2,157円だった。
肉専用種の去勢若齢肥育和牛を肥育し販売する経営の1頭当たりの全算入生産費は、99万1,539円で前年度比5.7%増加した。これは、素牛導入時のもと畜費が10.9%増の50万7,188円に上昇、さらに配合飼料価格の上昇で飼料費が1.0%増加したことが要因。200頭以上層でも、費用合計で5.5%増、全算入生産費でも6.2%増と、増加幅が大きい。肥育期間は20.0カ月、販売時体重は761.0kg、販売価格は12.0%増の101万6,759円だった。