16年対日輸出目標はビーフ(内臓含む)で9%増22.5万t-USMEFセング会長

米国食肉輸出連合会(UsMEF)のフィリップ・セング会長/CEOは17日、東京・明治記念館で記者会見を開き、2016年対日輸出目標などを発表した。それによると、2015年のアメリカン・ビーフの日本の輸入実績は20万5,873t(内臓含む、前年23.5万t)、同ポークの輸入実績は35万694t(シーズンドポーク含む、同38.0万t)で、輸入豚肉は11年連続でシェア№1を達成した。2016年の対日輸出目標は、小売・外食業界での取扱量の増加により、ビーフは前年比9%増の22万5,000t(内臓含む)、ポークは7%増の37万5,000t(シーズンド含む)との予測を示した。

会見でセング会長(=写真、下はローストビーフ・ローストポークと“ごちポ”くんを紹介)は、米国の農産物輸出にとって日本は欠かせない存在であり、日本が最大の輸出国である分野はビーフ、ポーク、小麦であり、とうもろこし、コメ、野菜も2番目となっていることを紹介した。

その上で、米国の生産状況や日本市場の動向を説明した。それによると、米国の飼料価格は2012/13年にとうもろこし、小麦、大豆で記録的な高値を付け、これに伴い家畜価格が上がり14年に去勢牛で154.56ドル、生体豚で76.03ドルまで上昇した。しかし、15年、16年(予測)と低下し、16年予測では去勢牛で137.50ドル(前年比7%低下)、生体豚で47.50ドル(同5%低下)を見込む。一方で、日本の食肉消費は順調に伸び、逆に海産物の減少が続く。輸入ポークの在庫量(農畜産業振興機構)は、15年5月に17.7万tと高い水準にあったが、直近ではほぼ適正化している。日本の肉豚価格は、生産量の減少から14年は記録的な高値レベルに上昇、15年は景気の減速もあって下げ傾向にある。15年の米国産ポークは記録的な生産量となり、16年も同様の見込みであり、これによって価格も下がり、「消費者にとっては朗報」とした。