畜産物輸出促進協議会が活動報告会、豚肉、鶏肉、鶏卵で統一ロゴマーク

日本畜産物輸出促進協議会(事務局:中央畜産会)は18日、東京・千代田区のTKPガーデンシティPREMIUM秋葉原で、15年度畜産物輸出特別支援事業活動報告会「日本畜産物の輸出戦略と今後の展開」を開催した。畜産物の輸出戦略では、豚肉輸出分科会、鶏肉輸出分科会、鶏卵輸出分科会、牛乳乳製品輸出分科会の各分科会からの現状の取組みと課題などの報告が行われた。日本豚、ジャパンチキンなど統一マークで日本産食肉の認知進めていることが報告されたほか、輸出の拡大には、既存の輸出業者の量の拡大と現地の需要開拓が必要などの意見が出された。

最初に同協議会の菱沼毅理事長(=写真)は、「オール畜産・オール日本で、日本の安心・安全で高品質な畜産物を世界中で認知してもらい、その上で個別ブランドが実際のビジネスをするのが良い方法だと考えている。14年12月に発足した同協議会のもとで豚肉、鶏肉、鶏卵で統一マークを作成し認知を広げている。政府では、畜産物ごとに輸出戦略を決め、豚肉では20年に輸出量1,000t、輸出額12億円と策定されている。しかし、実際に輸出できる国が香港、シンガポールなどに限られており、相手国に門戸を開けてもらうことが重要であり、これは政府に要請しているところだ。20年の目標は牛肉の250億円をはじめオール畜産で500億円の目標となっている。相当大きな金額であり、これを達成できるように努力を積み重ねなければならない。政府、与党の中でも生産者の所得にプラスになるようにすべきとの指摘がある。そのためには安売りはもってのほかで、プライド高く販売し、生産者の意欲向上と肥育現場の活性化につなげたい」とオール畜産での取組に触れてあいさつした。

その後、各畜産物の輸出戦略について、豚肉分科会事務局の倉本寿夫日本養豚協会専務、鶏肉分科会事務局の佐藤実日本食鳥協会会長、鶏卵輸出分科会事務局の廣川治日本養鶏協会専務、牛乳乳製品輸出分科会事務局の引地聖和日本乳業協会企画・広報部長がそれぞれ2015年度の取組みを報告した。