牛肉3.6万tで前年比3%増加、豚肉7.2万t・10%増-3月畜産物輸入
財務省が27日に発表した貿易統計によると、3月の主な畜産物の輸入量は牛肉が3.6万tで前年同月比3.0%増加、豚肉が7.2万t・同10.1%増、鶏肉が4.4万t・30.2%増となった。このうち、チルド豚肉は3.2万tと5カ月ぶりに3万t台の輸入となり、過去最高記録を更新した。鶏肉も昨年末以降、ブラジル産で前年を大きく上回る船積みが続いた結果、昨対ベースでは3割も上回っている。
[牛肉]チルドは1.7万t・0.2%減とほぼ前年並みで、フローズンが1.9万t・6.0%増となった。昨年は通関の繰延べがあったものの、国内在庫の過剰感も一巡し、焼き材などタイト感も出てきたこともあり通常通りの通関が行われたものとみられる。バラ・ひき材が主体のフローズンの骨抜き肉の平均単価は375円と、前年よりも4割も安値となっている。
[豚肉]上述の通り、チルドは過去最高の3.2万tに上った。年度末の特売需要に向けて調達を増やしたことや、現地相場や為替など最近のマーケット事情を反映してバラやロースなど重量のある部位の構成比が高まっていることも影響しているとみられる。フローズンも昨対で9.7%増、前月から3千t強増えており、スソ物など先のコスト上昇を受けて厚めの手当てを行ったとみられる。豚肉調製品のうち、中国が1,779t(前年761t)カナダ1,723t(17.1%増)、米国7,051t(10.0%増)。
[鶏肉・その他]鶏肉は前月から3千tほど減少したものの、昨年12月以降4万t台の通関が続いている。とくにブラジル産が昨年末から年明けに3.2万~4.6tの船積みがあったことも大きい。堅調な国内需要を反映して調製品も3.2万t・18.5%増と多く、うち中国が1万1,862t(28.1%増)、タイが1万9,468t(13.1%増)となった。時節柄羊肉の輸入もチルド、フローズンともに増えており、チルドは622t・25.8%増となった。