牛肉4.6万tで前年比10%増、豚肉6.8万t・2%減-5月畜産物輸入
財務省が29日に発表した貿易統計によると、5月の主要な畜産物の輸入量は、牛肉が4.6万t(前年同月比10.0%増加)、豚肉が6.8万t(同1.7%減)、鶏肉が4.7万t(26.0%増)に上った。稼働日の関係やGW明けのポジションのため、各品目概ね前月から減っているものの、牛肉は本紙予想よりも3千t多く、豚肉と鶏肉はそれぞれ1千t強少なかった。
[牛肉]豪州産は前年からわずかに減少した半面、米国産が3割近く伸びた影響で全体では1割増加となっている。チルドは米国産バラが倍増したことで全体では23.5%増と大幅な増加となった。牛内臓ではタンが114.5%増で、輸入単価は10.8%高値にある。
[豚肉]チルドは国内在庫調整の動きが強まった影響で3カ月ぶりに3万t台を割った。またフローズンでは為替や外貨の上昇で主要国からの輸入量が昨対割れとなるなか、スペイン産が前年同月比41.7%増と大幅に増加しており、初めてデンマーク産の輸入量を上回った。豚肉調製品では中国が2,041t(40.1%増)、タイが276t(17.5%減)、オランダ600t(13.5%増)、ドイツ726t(前年実績なし)、カナダ1,127t(52.8%減)、米国9,430t(28.8%減)だった。
[鶏肉・その他]年明け以降、ブラジルの各月の船積み量は前年よりも2~3割程度多く推移しており、5月の通関もブラジル産がけん引し前年同月比26.0%増となった。また家きん調製品も同8.7%増の3.3万tに上っており、このうちタイが1万8,952t(9.7%増)、中国が1万4,262t(6.6%増)となっている。