牛肉3.9万tで前年比8%増、豚肉7.4万t・15%増-8月畜産物輸入
財務省が29日に発表した貿易統計によると、8月の畜産物輸入量は、牛肉が3.9万t(前年同月比8.4%増)、豚肉が7.4万t(同14.6%増)、鶏肉が4.6万t(同2.4%減)だった。牛肉・鶏肉は農畜産業振興機構の需給予測からわずかに多いものの、豚肉は本紙予測含め当初予想より数千t上回った。
[牛肉]豪州産の減少などでチルドの輸入は3カ月ぶりに2万tを割った。フローズンも前月から1.8万tも減少しており、8月の動物検疫数量(5.4万t)からすれば通関繰延べも多かったものとみられる。
[豚肉]チルドは盆休み前に台風による通関への影響があったものの、結果的には前月から2,074t多い、3.0万t(前年同月比12.8%増)となった。米国産、カナダ産ともに前年績を上回っている。フローズンでは、生産遅れが指摘されているデンマーク産が1.1万tと4カ月ぶりに1万t台に上ったほか、スペインや北米産も前年実績を上回ったことで前年同月を15.8%上回った。
[鶏肉・その他]鶏肉はほぼ予想通りの通関となり、前月から3,277t減少しているが、直近のブラジル産の船積みが増えていることから、今後の輸入在庫への影響が注目されるところ。羊肉もフローズンは昨対割れとなったが、チルドは前年同月比5.7%増と3カ月連続で前年実績を上回った。家きん調製品はタイが2万1,619t(前年同月比20.6%増)、中国は1万5,674t(同0.2%減)。豚肉調製品では米国8,333t(13.9%減)、中国1,296t(23.1%減)、カナダ959t(36.9%減)、オランダ816t(13.3%増)、ドイツ771t(167.6%増)、タイ353t(18.8%減)だった。