ハロウィンの次はイースター 菓子の大型行事として台頭

ハロウィンの次はイースターだ。バレンタインの市場規模をハロウィンが抜いたとの一部報道に驚いたのも束の間、今度はイースター商戦が盛り上がりを見せる。

イースターは〝復活祭〟とも呼ばれ、そもそもはキリスト教の祭典だが、春の到来を祝う祭りとして、カラフルに彩色した卵(イースターエッグ)や幸運を運ぶとされるウサギをモチーフに、海外ではポピュラーなイベントとなっている。春分の日を起点に決まるため年によって変わり、今年は4月5日と12日にあたる。

日本でも東京ディズニーリゾートでのイベントや輸入菓子にはじまり、多くの菓子・食品で関連商品が発売され、いまやハロウィンに続く次の大型イベントとして期待が高まっている。2014年、食品における国内イースター市場規模は、前年比160%増と伸長したもようだ(富士経済調べ)。

このような状況をふまえ、森永製菓は卵つながりのオリジナルキャラクター〝キョロちゃん〟をイースター用に「たまごキョロちゃん」として打ち出す。「キョロちゃんのたまご カスタード味」を発売したほか、「チョコボール」3品、「パックンチョ」4品で関連商品を展開。同社では、菓子と親和性の高いイースター向けの新商品により、市場を盛り上げていく考えだ。ホテルニューオータニ幕張においてコラボ企画も実施中(6月23日まで)。

明治は、菓子群で〝わくわくイースター〟をテーマに、卵をモチーフにした限定パッケージ品を展開している。リーフレットやタイトルボードなど販促什器を取りそろえ、賑やかな売り場を演出した。ロッテも、定番の人気商品「パイの実」や「コアラのマーチ」などでオリジナル商品をラインアップ。同社オンラインショップでは「エンジョイイースター」をキーワードとした限定セットを発売した。

また、ネスレ日本は「キットカット ミニ イースター キャロット仕立てのアップルパイ味」を期間限定で発売。ウサギのキャラクターが刻印されたイースター限定の「キットカット」を提案する。あわせて「きかんしゃトーマス」や富士急ハイランドなどと多角的なコラボレーションを展開。同社は4月5日、東京・有明で「キットカット イースター ファンラン TOKYO」を開催する。ウサギなどの仮装をしてファンランを楽しむイベントで、仮装親子ラン&ウォークやエッグレースといった企画を設けたという。親子連れなど約50人が参加する予定だ。

一方、海外ブランドでは、三菱食品が取り扱うドイツのグミキャンデー「HARIBO」から「ハッピーイースター」が発売された。子ども達の楽しいイベントを盛り上げるため、イースターのキャラクターをかたどったフルーツグミとゼリービーンズのアソートタイプとした。内容量22袋入りでパーティー需要に対応する。

また、フランス「ジャン=ポール・エヴァン」は、卵や鶏をモチーフに作り上げたショコラコレクションを店頭およびオンラインブティックで販売(5月6日まで)。イースターは、フランスでは〝パック〟と称され、ノエルに次ぐ大きなイベントになっている。

その他、JR東日本グループの鉄道会館運営による東京駅エキナカ商業施設グランスタでは、4月2日までイースター限定スイーツ10種を販売している。女性客中心に人気を呼び、ギフトとしても好評を得た。