ハロウィン商戦-食品全体で提案活発化
菓子におけるハロウィンは、秋季商戦導入期の最大の山場に位置付けられ、9月初めから店頭展開がスタートしている。シチューの導入期などとも重なり、近年では菓子に限らず食品全体で専用パッケージ品やメニュー提案などが活発化し、重要な商機となっている。
東京都は16日、都内各地でハロウィーンイベントが開かれることを受け、カボチャのお化けをデザインしたごみ袋30万枚を無料で配布するキャンペーン実施すると発表した。この動きは都内に限らない。サッポロビールの調査では、「ハロウィンを楽しむ」との回答が全国で4割を超えた。バレンタイン市場は約1100億円と推計され、菓子においてはまだまだバレ商戦が一番。だが、ハロウィン市場も過去4年で急激に拡大し、いまやバレンタイン並みの市場規模となり、したがって菓子以外の食品では、クリスマスとともに大きな商機だ。
明治は9月1日より、「お菓子でハッピーハロウィン」サイトを立ち上げた。本サイトでは〝おかしコーデ〟という菓子の新たな楽しみ方を提案。これは好きな菓子をテープでつなぎ合わせ、リュックや帽子などを作り、身に付けて楽しむというもの。また、ハウス食品は今年もカテゴリーをまたぎハロウィンマーケティングを展開。カレーとシチュー、スナック菓子中心に、今年はハヤシライスやグラタン、レトルトカレー、デザートなども加え「おうちでハロウィーン」プロモーションを実施中だ。テレビCMでは、「バーモントカレー」で作るハロウィンメニューを訴求。さらにメニュー検索サイトのクックパッド内にタイアップページを開設した。同サイト内で「ハロウィン(またはハロウィーン)」と検索すると、「ハウス食品公式ハロウィーンページ」のバナーが掲出されるキーワードジャックを仕掛けている。
また、紀文食品はハロウィンパーティー需要を見越し、10月23日より期間限定品を発売することで短期決戦に挑む。「ハロウィンパーティーにぴったりな商品をラインアップした」とし、カボチャモチーフのディズニーキャラクターをパッケージに使った「パリパリポテト かぼちゃサラダ」や「かぼちゃはんぺん チーズクリーム入り」など、ハロウィンパーティーにおけるおつまみ需要の獲得を狙う。
一方、輸入菓子業者でも子ども向けブランド中心に限定品を発売するなど、催事対応を強化している。とはいえ為替の影響や在庫リスクを伴うため、定番品の特売との両にらみでの展開だ。