しょうゆメーカーに聞く-現状と方向性-② 山内吉徳・ヤマサ醤油常務取締役営業本部長
──最近の貴社の状況はいかがですか。
営業本部・特販事業部(国内営業)の昨年の上期は消費増税前の仮需が旺盛で4月以降は反動減があったものの、非常に好調だった。今年はそれを勘案しつつ昨年を上回る予算を組んだが、上期の売上は営業が頑張って予算を達成した。
─-分野別に聞きます。まずしょうゆについては
しょうゆは全体的にはまずまずの実績を確保している。業務加工用は5月の連休過ぎから料飲店などの動きが悪くなったが、加工用がカバーしている。主力の一斗缶(18L)は容器の廃棄問題や10LBIBや4Lハンディボトルへのダウンサイジングがあるようで微減だ。
「重ね仕込しょうゆ本懐石」は1.8Lハンディボトルを料飲店に地道に紹介しているが、おいしいということで、採用されるようになってきた。加工用など大口ユーザー向けに10LBIBを出しており、コンビニで「本懐石使用」とうたった商品も出ってきた。数量ベースでは着実に増加している。
家庭用醤油は少子・高齢化、家庭内調理の減少などの影響もあり厳しい。主力の1LPETは横ばいだが、徳用1.8Lハンディボトルは減少している。また「有機丸大豆の吟選」などの高付加価値しょうゆも前年と比較すると減少している。(詳細は本紙にて)