瀬戸内のはだか麦をPR『展示商談会』開催、特徴的な食感の「大麦ジュレ」の提案も/瀬戸内麦推進協議会
瀬戸内麦推進協議会は12月1日、都内で「はだか麦の『展示商談会』」を開いた。
会員企業・団体が商品を展示し、各種はだか麦製品の試食を通した商品開発提案を実施。食品・流通企業の仕入れ担当者などを招き、はだか麦をPRした。需要を掘り起こすことで瀬戸内地域でのはだか麦の増産にもつなげていく考えだ。
【展示】
〈吉原食糧(株)〉
香川産イチバンボシを微粉砕した「からだ想いの大麦粉」や機能性表示食品「大麦パンケーキミックス」を展示。水溶性食物繊維「大麦β-グルカン」を含有する機能性や、クセのない味わいなどをPRした。また、イチバンボシやダイシモチといった、県産はだか麦の特徴を紹介した。
〈(株)マエダ〉
愛媛産の大麦製品を多数展示。イチ押しは機能性表示食品「GABAごはん」だ。国産のうるち米、もち麦、ギャバもち麦(愛媛大との共同研究で特許取得済み)、黒玄米、もちきび、もちあわ、アマランサスをブレンドして仕上げた。機能性表示は「食後の血糖値の上昇をおだやかにする」「高めの血圧を低下させる」。
〈(株)高畑精麦〉
香川産はだか麦10割の「玄麦」と「丸麦」をPR。どちらも米と一緒に炊いて食べるタイプの商品。丸麦は一般的な白くなるまで皮を剥いた状態のはだか麦。「玄麦」はそのままのはだか麦ではなく、米で言えば1~2分搗きのような状態。皮を10数%剥いており、色は茶色のままだが、吸水性が向上している。「皮を残すことで食物繊維が豊富になるため、徐々に注目が集まっている」。
〈愛媛県農協〉
普及が進んでいるハルヒメボシの特徴を紹介。それ以前の主力品であるマンネンボシと比べて、収量は同程度だが、精麦後の白度が優れることなどをPRした。
【試食】
大麦のリゾットや、大麦粉を使用したパンケーキ、ロールケーキ、お好み焼き、天ぷらなどを提供。特徴的な食感の大麦ジュレもPRした。ジュレは浸漬したはだか麦をミキサーにかけたもの。加熱することで食感も変わる。それ自体を菓子などに加工することもでき、増粘剤としての利用も視野に入れる。
瀬戸内麦推進協議会は瀬戸内地域の製粉・精麦、食品企業や農協からなる。県や農政局もオブザーバー参加し、はだか麦の需要拡大を図る。会長は吉原食糧の吉原良一社長。プロデューサーは農研機構本部事業開発部の浦松亮輔ビジネスコーディネーター。
〈米麦日報2022年12月5日付〉