令和4年産飼料用米は過去最高更新も、多収割合はさらに低下/農水省調べ
農林水産省はこのほど、令和4年産(2022年)飼料用米の取組状況、出荷方式・品種別の作付面積を公表した。
それによると、飼料用米の作付面積は過去最高となった3年産からさらに2.6万ha 拡大し14.2万haとなった。12月2日の自民党で報告した通り、生産量は約76万tを見込んでおり、基本計画の2030年度生産努力目標9.7万ha・70万tを既に超えた。
多収品種の作付面積(知事特認含む)をみると、令和3年産から0.6万ha拡大した5.2万ha。一方、割合ベースでは2ポイント低下の37%となった。緊急措置的な作付転換を実施した令和3年産で大きく下がり、令和4年産ではさらに低下した恰好だ。多収品種の割合は、都道府県ごとにバラつきがあり、畜産が盛んな地域は割合が比較的高い。区分管理の割合は、2ポイント上昇し80%だったが、約9割に達した令和2年産には届いていない。
令和3年産ベースで農業者の規模別分布を見ると、飼料用米生産に占める(水稲全体の作付規模)5ha未満の農家の割合は令和3年産比で-7ポイントの10%まで減少した一方、15ha以上の大規模農家が約5割を占めた。5ha以上の割合も合わせると約8割に達する。水稲全体で見た場合、作付面積5ha以上の農家は全体の5%程度に留まっているため、全体の5%の農家が飼料用米生産の8割を支えていることになる。
〈米麦日報2022年12月6日付〉