東京・ロイヤルガーデンカフェ青山で「プラントベースフェア」、植物肉「NIKUVEGE」使用、“気軽に楽しめる美味しいメニュー”提案
ロイヤルフードサービス(株)(東京都世田谷区)が展開する東京都港区北青山の「ロイヤルガーデンカフェ青山」は、12月5日から19日まで、「プラントベースフェア」を開催している。
フェア期間中は、(株)Tastable(東京都中央区)が開発・販売する植物肉「NIKUVEGE(ニクベジ)」を使用したパスタやハンバーガー、グラタンなどのメニューを楽しむことができる。昨今は一般消費者にも植物肉への関心・認知が広まりつつある。同店では、今回の「プラントベースフェア」を機に、いつでも気軽に美味しくプラントベースのメニューを楽しむことができる店舗として地域に根付かせていきたい考えだ。
今回のフェアは、「NIKUVEGE」を使用した製品を国内外の消費者へ競争力のある価格・品質で提供することを目的に締結された、ロイヤルホールディングス、双日、Tastableの親会社ユニテックフーズの3社の戦略的業務提携の取組みの一環として実施されたもの。2022年7月からは「ロイヤルホスト」で「NIKUVEGE」を使用したメニュー(タイ風スパイシーライスプレート)がグランドメニューとして展開されるなど取組みが進んでいる。
フェアでは、「NIKUVEGEのサルシッチャ風とアーモンド、カシューナッツ、クルミとひじきのシチリアパスタ」、「NIKUVEGEパティとジャンボマッシュルームのバーガー」「NIKUVEGE豆乳クリームハンバーグ 紫人参とパースニップのローストとロメスコソース ローズヒップハイビスカスソルト添え」「NIKUVEGEとゴロっと野菜のペルシャードグラタン」、ランチセットサラダの「NIKUVEGEそぼろとグレインビーンズと柿のサラダ 塩麹ドレッシング」のほか、ユニテックフーズが販売する「オートミールのパンケーキ粉」を使ったパンケーキも販売される。
店内は、「NIKUVEGE」のブランドロゴマークを使ったPOPや装飾でフェアをアピールしているほか、「レトルトNIKUVEGEそぼろ」など市販用商品の物販も行っている。
ロイヤルフードサービス企画・業務推進部広報課の広報担当者によると、2008年12月のオープン当初から、地域との繋がりやサスティナブルなどをテーマに様々なシーンに対応できるレストランを目指し運営してきたという。その一環として、以前からプラントベースのフードメニューを提供してきたが、当初は認知が低く、広く展開するまでに至らなかったという。
だが、ここ数年でこれらの認知が高まってきており、「改めて未来に向けてこの分野のメニュー展開をしていきたいという思いから、日本人の口に合う美味しいメニューを作り、認知を拡大するきっかけに繋がればと、今回のフェアを実施した」という。
同店の主な客層は、土地柄、平日はビジネス客や子ども連れ、休日になると神宮外苑でスポーツを楽しんだ人や家族連れ、そして外国人客が多い。フェアの開始から数日の販売状況を見ると、女性客を中心にパスタやハンバーガーのメニューが人気という。また、オートミールのパンケーキは小麦アレルギーの関係から、子ども連れの母親からの関心が高いようだ。フェアを聞きつけテイクアウトの問い合わせも多いという。
「インバウンド需要が回復しつつあるため、海外からのベジタリアンの方や、健康志向、環境やSDGsに関心のある方、そして流行やトレンドに敏感な方などへ広く紹介することで、当店ではいつでも気軽に美味しいプラントベースのメニューを楽しむことができることを、この地域に根付かせていきたい」(広報)と語る。
素材としての「NIKUVEGE」の評価については、「肉の食感やうま味が再現されており、スパイスやハーブ、ソースとの相性も良い。商品がパティやそぼろ状となっていることで調理がし易いと感じている」と太鼓判を押す。
「メニューの開発に当たっては、何よりも肉感を楽しめるように意識した。日本人の口に合う美味しさと、ボリューム感があり、食べた後の満足感を得られる、バラエティー豊かなラインアップにした」という。従来の大豆ミート商品では、その独特の豆臭のマスキングが課題となるが、「NIKUVEGE」では素直に香りや味わいを楽しむことができるようなレシピに仕立てたという。
「海外では植物肉市場が拡大しており、我々も国内外の様々な植物肉を試してきたが、現在は非常に技術が進化していると実感している。そのなかで、『NIKUVEGE』は日本人の嗜好に合う食材のひとつとして評価しており、今後の成長に期待している」(広報)という。
今後については、「ロイヤルガーデンカフェのコンセプトにあるように、プラントベースのメニュー展開は継続的に行っていく。何か特別なメニューではなく、美味しいメニューの選択肢のひとつとして定着させていきたい」と展望を語っている。
〈畜産日報2022年12月13日付〉