昭和女子大“防災セミナー”で「尾西のアルファ米」提供、海外の学生と防災学ぶ
尾西食品(株)(古澤紳一社長)は2月2日、昭和女子大の防災を考えるセミナーに講師として登壇し、アルファ米を提供した。
セミナーには国際学部英語コミュニケーション学科の学生約20人と、アメリカ・テンプル大学日本校の外国人学生4人が参加。アルファ米を調理・試食し、災害への備えについて英語で話し合った。尾西食品はハラールやアレルギーに対応した商品を展開しており、「外国の方にも日本での防災や美味しい非常食の存在を知ってほしい」としている。
また、山形の防災用品卸・(有)西谷の西谷友里氏も登壇し、災害への備えを呼び掛けた。西谷氏は昭和女子大出身で、東日本大震災を契機に山形へ戻り、家業の西谷に入社。防災士の資格や母親としての視点を活かした防災ボックスを開発している。
セミナーではまず、学生たちがアルファ米の調理を体験した。教室には「尾西のドライカレー」「チキンライス」や「携帯おにぎり 鮭」「携帯おにぎり わかめ」などが登場。外国人学生に一番人気の商品は「ドライカレー」だった。「携帯おにぎり」は袋の内部が三角形になっており、袋の上から押さえて形を整える仕組みだ。上手に作った学生もいれば形が崩れてしまったという学生もいたが、味については「美味しい」と口を揃えていた。
ディスカッションでは、アメリカ出身の学生が「非常食を作ろうという意識がアメリカではまだ広がっていない。非常時でなくても、美味しい防災食があるのは良いことだ」などと話した。モンゴル出身の学生は「自分の国には災害があまりないので、防災食というよりインスタント食品として販売するのが良いのでは」とコメント。他にも、「日本に関心のある外国人向けに広告を出すのはどうか」「アウトドア用にも良いのでは」などの意見が飛び交った。
最後に尾西食品の栗田雅彦広報室長が「日本は今年で東日本大震災から12年を迎える。震災の記憶が薄れている人もいるかもしれないが、災害はいま起きるかもしれないし、明日起きるかもしれない。今日学んだことを今後に生かしてほしい」と語った。
〈米麦日報2023年2月8日付〉