缶コーヒー“赤いBLACK”誕生、「UCC BLACK無糖」の新提案、“黒”との違いは
UCC上島珈琲は4月10日、「UCC BLACK無糖 New Ground Fruity Blend」(185g缶)をコンビニエンスストアで先行発売した。
「UCC BLACK無糖」シリーズの新たなラインアップ。チェリーのようなフルーティーな香りと力強いコクを目指したブラック無糖タイプの缶コーヒーだ。販売チャネルは5月22日から量販店やオンラインショップなど全チャネルに広げる。価格は4月10日から4月30日まで=125円税抜、5月1日以降=135円税抜。4月10日に商品発表会を開催した。
「UCC BLACK無糖」はブラック無糖缶コーヒーのパイオニアとして1994年に発売されて以来、黒のパッケージが象徴だった。だが、新商品は“赤いBLACK”とし、赤と白を基調としたパッケージを採用している。中味は、缶コーヒーでありながら、レギュラーコーヒーのように焙煎やブレンドにこだわったという。
一方で、「UCC BLACK無糖」の特徴である“原材料はコーヒー、以上。”は継続。さらに、低温で最初に抽出するコーヒーを使用するUCC独自製法も活用し、シャープなキレはそのままという。
UCC上島珈琲の里見副社長は、中味の設計について次のように語る。「コーヒー屋として何ができるかを味覚や香りの面で考えた。当社はレギュラーコーヒーの粉や豆の商品を展開し、そのような商品では、焙煎やブレンドの違いを多く打ち出している。それを缶コーヒーでも実現できないかと考えた」。
新商品ターゲットは、既存のブラックの缶コーヒーユーザーとして多かった50代男性など年齢の高い人だけでなく、若年層や女性も含め、コーヒーそのものの価値に興味持っている人にもアプローチを図る。
UCC上島珈琲によれば、中味だけでなく、情緒的な価値でも従来品の黒と新商品の赤は異なる価値があるという。
従来からの黒い「BLACK無糖」は、武骨な感じや、前進、鼓舞、活力のイメージがあり、やや内向きな集中したい時などに飲むという人が多いと調査で分かっているという。
一方、赤い新商品「UCC BLACK無糖 New Ground Fruity Blend」は、解放、躍動、変革のイメージを打ち出し、新たに広げていくような価値を訴求していくとする。
UCC上島珈琲の里見副社長によると、缶コーヒー市場は落ち込んでおり、1年前より10%程度下がっている状況。その中で同社は「コーヒー屋として缶コーヒーに強いこだわりがあり、なんとかできないかと考え」、新商品の“赤いBLACK”を開発した。
里見副社長は「より多くのお客様に関心を持ってもらうため、パッケージも振り切って新しさを出した」とし、次のように新商品への期待を話す。「経営方針の“より良い世界のために、コーヒーの力を解き放つ。”の実現に向けて、コーヒーの力にこだわって可能性を広げていきたい」。