染野屋 創業160周年記念パーティーを開催、営業所や社員を表彰「一緒に羽ばたき染野屋の名前を世界に広めながら、次世代にプラスになることを」

全国豆腐連合会・東田和久会長と、染野屋・小野篤人社長
全国豆腐連合会・東田和久会長と、染野屋・小野篤人社長

豆腐製造を行う染野屋は5月27日、創業160周年を記念したレコグニションパーティーを都内で開催し、同社の営業所や社員などを表彰したほか、スペインのバルセロナ店との中継、社員同士の対談などを実施した。

パーティーの終盤、小野篤人社長は「染野屋は江戸時代の豆腐作りがテーマだ。商品ではなく食べ物を、それも品質改良剤などが入っていない本物を伝えたい。先代が亡くなって私が継いだとき、味の指標は妻しかいなかった。家族にとっておいしいものを作り、身近な人を喜ばせたかったのが最初のポリシーだ」とあいさつした。

また「先日、『日本はなぜ、環境改善に関してぼんやりしているのか』とバルセロナ在住の夫婦に聞かれた。最近ではSDGsやサステナブルな考えが広がり、企業理念に掲げる企業も見受けられるようになったが、ポリシーがはっきりしていないと、説明することができない」と語った。

最後に、「人生いろいろあるが、仲間が笑ってくれれば元気になる瞬間もある。仲間とともに、染野屋は環境改善を目指す。そういった日本を輸出するのが、未来の子どもたちに向けた最低限の礼儀だ。一緒に羽ばたき染野屋の名前を世界に広めながら、次世代にプラスになることをしていきたい」と締めくくった。

来賓の祝辞は、全国豆腐連合会の東田和久会長が述べた。「今日パーティーに出席して初めて、染野屋がファミリーのような社風なのだと気づいた。オートメーションで豆腐を作り、販売をスーパーマーケットに任せる豆腐店が多い中、染野屋は消費者の元まで走って(商品について)伝えるのがすごいと思う。商品の背景や場所、生産者などを伝えるのは大事なことだ。その環境が出来上がっているのを感じる。豆腐連合会は町の豆腐店から大手メーカーまで在籍しているが、豆腐のおいしさや良さ、背景を伝えることがとても大事だと感じている」とし、「今どういう商品を伝えるのかしっかり考えてほしい」と話した。

表彰式では、2022年に仕入れした商品の「年間売上ベスト商品賞」や「業務改善賞」、「販売率」、「年間クイーン」、「売上進捗ランキング」、「年間ルーキーチャンピオン」、「S-1チャンピオンシップ年間売上チャンピオン」などの部門で表彰した。「S-1チャンピオンシップ年間売上チャンピオン」に選ばれた千葉営業所の髙田洋氏には100万円が贈られた。

さらに、バルセロナ店と中継し、大豆ミート「SoMeat」(ソミート)を使った丼を展開予定だと明かした。

〈大豆油糧日報2023年5月30日付〉

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