マクドナルド“準都心店”でプラス10円~30円の新価格、東名阪の121店舗、直近3回の値上げも「コスト上昇を吸収できていない」
日本マクドナルドは7月19日から、都心部に立地する185店舗で、価格設定を見直す。
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マクドナルドではこれまで、立地や人件費などの店舗運営コストを勘案し、東京・大阪などの「都心店」30店舗と、空港やサービスエリアなどの「特殊立地店舗」13店舗で、通常店舗と異なる価格帯を設定していた。
今回の見直しでは、「都心店」を94店舗に拡大。また、新たに「準都心店」の価格帯を設定し、121店舗を対象とした。通常店舗と異なる価格帯の「都心店」「準都心店」「特殊立地店舗」は合計228店舗となる(都心94店舗・準都心121店舗・特殊立地13店舗)。
価格帯の見直しを行う185店舗は、全国約3000店舗の約6%。「都心店」「特殊立地店舗」については、現行のメニュー価格を維持する。
新しく設定した「準都心店」は、賃料・人件費など店舗運営コストの負担が特に大きい東名阪エリア(東京・名古屋・大阪)の一部店舗を対象とする。
〈ハンバーガー・ポテトSなど“最も安い”メニューは同一価格〉
「準都心店」のメニュー価格は、「通常店舗」の価格プラス10円~30円(以下、全て税込)。「マックフライポテトM」の場合は、通常店舗330円、準都心店340円、都心店370円。「てりやきマックバーガー」は、通常店舗370円、準都心店380円、都心店410円。
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ただし「ハンバーガー」「チーズバーガー」「スパチキ」「エグチ」「マックフライポテトS」など、最も安い価格帯のメニューは「通常店舗」「都心店」「準都心店」で同一価格を適用する(「特殊立地店舗」のみ価格が異なる)。
日本マクドナルドの担当者は食品産業新聞の取材に対し、「原材料の高騰などで、(2022年から)3回の値上げを行いましたが、コストの上昇分を吸収できていない状況です。個店別で見たときに、立地によってどうしても賃料や人件費が異なるため、今後も営業を続けていくために今回の見直しに至りました」などと話した。
なお、日本マクドナルドでは、都心型価格の適用店舗再編と同日の7月19日、宅配サービス「マックデリバリー」を値上げする。「ハンバーガー」は現行価格220円から、新価格240円。「チーズバーガー」は現行価格250円から、280円となる。