ケイエス冷凍食品「鶏つくね串」が上半期出荷数量過去最高/2023年秋の新商品説明会
ケイエス冷凍食品の「鶏つくね串」レギュラー品は、2023年1月~6月において、出荷数量が過去最高となった。
2023年春には2022年来3回目の値上げを実施したにもかかわらず、配荷の増加、回転も高まり好調に推移している。7月25日にテーブルマークと合同開催した2023年秋の新商品説明会で篠原史訓取締役常務執行役員が、上期概況の説明の中で明らかにした。2023年上期の概況について、家庭用と業務用それぞれについて説明した。
家庭用について「注力している食卓市場では、食卓向け商品の不調が続いている。また卵不足による一部の卵製品の休売もあったが、新型コロナの位置づけの変更に伴い、弁当市場が復調していることを追い風に、主力の鶏つくね串とごまだんごが好調に推移した」とした。
特に「鶏つくね串」のレギュラー品は今上半期、過去最高の出荷数量になった。弁当品市場の復調が背景にあるが、値上げを実施している中で出荷数量の記録更新となった要因は不明だとしている。
卵原料不足により、家庭用の卵製品では春の新商品「関西風だし巻きたまご」を休売した。同じく春の新商品「たけのこ入り塩メンチ」は回転が好調。弁当市場の復調により、弁当品は総じて堅調だった。
一方で家庭用の食卓品は肉だんご、エビチリ、春の新商品「ごまちき」のいずれも不調だった。業務用では引き続きデリカ・学校給食・外食(ホテル)の販売チャネルに注力している。特にホテルルートは想定以上の人流回復により、特にたれ付き肉だんごが大幅に伸長した。また卵製品の代替需要も、肉だんごの販売を押し上げたという。
デリカルートへはドデカ肉だんごの導入が進み、学給ルートも順調に推移した。
〈肉だんご50周年 食卓へ拡大図る〉
2023年秋の新商品の投入方針について、家庭用では「肉だんご50周年」を起点に、食卓市場での肉だんごの食シーン拡大ともに弁当市場でのプレゼンスアップを狙う。
弁当品市場には「しょうが入り 鶏つくね串」と弁当用の「肉だんご」をリニューアルして存在感を高める。
「しょうが入り 国産鶏 鶏つくね串(照焼)」は40代以上の利用者が多いことから、その層に向けて満足度の向上を図る。きざみ生姜の配合率を14%アップし、これまでのきざみとおろしのW 生姜に生姜汁も加えてトリプル生姜にした。
弁当用「国産肉使用 肉だんご」はタレの改良とともに50周年ロゴを入れて展開する。
食卓市場への継続挑戦を掲げ、食卓向け「肉だんご」は規格を大幅に見直す。
新商品「中華菜皿(サイミン)肉だんご(れんこん入り)」はレンコンを入れて食感にアクセントをつけ、既存品の1個約14gから17.5gにサイズアップする。規格は120g×2パックから145g×1パックに変更。単価を下げてトライアルを促す狙いだ。
食卓市場の一席確保を狙い、新商品投入を継続。当季は「月見風つくね」を新発売。おやつへの新たな挑戦として「もっちりまんまるたい焼き(さつまいも餡)」も市場へ投入する。
業務用では引き続き注力チャネル攻略の深耕に取り組む。デリカ、学給、外食のそれぞれにバランスよく商品ラインアップを拡充する。デリカ向けに「具材が決め手!お豆腐屋さんの枝豆ごろごろ豆腐」「具材が決め手!お豆腐屋さんのコーンごろごろ豆腐」を新発売する。豆腐と具材感のある野菜の組み合わせで健康志向に訴える。
デリカ向けには「お豆腐屋さんのふんわり豆腐焼売」も新発売する。
学給向けにはカルツォーネ型のフライ「パリツォーネ(ポテト)」を新発売。製品100gあたり食塩相当量0.7g。乳・卵原料不使用。既存品「パリツォーネ(ミートソース)」は減塩してリニューアル発売する。
外食(ホテル、料飲店)向けには「クリスピーカニカマフライ」を新発売。衣に発芽玄米フレークを使用して特徴を出した。アレンジしやすい一口サイズのスナック。
〈冷食日報2023年7月27日付〉