イオン、イタリアのパスタメーカーと冷凍パスタを開発、健康需要に応えたサラダボウルなども

「雑穀米と食べるサラダボウル」2種
「雑穀米と食べるサラダボウル」2種

イオンはプライベートブランド(PB)「トップバリュ」から、イタリアの食品会社、バリラ社と共同開発した冷凍パスタ4品を12月に、「雑穀米と食べるサラダボウル」2種を11月15日にそれぞれ発売する。冷凍パスタはバリラ社のシェフが監修した商品で、日本で本格的な味わいのイタリアのパスタを日本でより広めるべく投入する。冷凍のサラダボウルは高まる健康需要に応えた商品として訴求していく。冷凍パスタは各698円、サラダボウルは各498円(すべて税抜)。

10日に行われた新商品発表会で、イオントップバリュの土屋美津子社長は「メインの『トップバリュ』は前年比で2ケタ増、グリーンアイも11%増と昨対で大きく伸びた。愛されるブランドとして支持していただけたら」と語った。

バリラ社は1877年に創業したイタリアの食品会社で、パスタブランドはイタリア国内で高い支持を得ているという。日本でもパスタやパスタソースは飲食店でも採用されているようだ。今回、イオンで展開のPB「トップバリュ」からレンジ調理のパスタ4種を投入する。

イオンと冷凍食品の共同開発を行う理由について、バリラジャパンのニックヒル・グプテ代表取締役は「簡単に楽しめる冷凍食品を通じて、本場のイタリア料理を広めるべく取り組む。自宅で手軽に本格的な味を楽しんでほしい」と話す。

イオントップバリュの土屋社長は「10年以上前にイタリアの工場を見学させていただいた際、味わいだけでなく観光や健康面などのこだわりを聞き、驚いたのを覚えている。今回、日本でイタリアの食文化が伝わり切っていないという話を聞き、商品にして伝えていこうと、昨年から共に開発を進めてきた」と振り返る。

共同開発のパスタは本格的な味わいを、レンジ調理のみで手軽に楽しめる。イタリアの各地域の特色を生かしたレシピで、チーズや岩塩を別で添えることで、自分好みの味に調整できる。まずは4品を投入し、来春に第2弾商品の追加を計画している。

また、健康需要に応えた商品として、「トップバリュ 雑穀米と食べるサラダボウル セサミソース」と「同 バジルソース」を11月15日にそれぞれ発売する。販売店舗は「イオン」や「イオンスタイル」、「マックスバリュ」など約900店。

2000年前後に生まれた「Z世代」は時間効率を重視し、他の世代と比較しても冷凍食品への抵抗感が薄いという。また、「冷凍食品でも手軽に十分な栄養を摂れる商品が欲しい」ニーズもあったため、食物繊維が豊富で腹持ちの良い雑穀米や、ブロッコリー、ナスなどの野菜をふんだんに使った商品として開発されている。

その他、フードプロデューサーのこだわりレシピとして、「魚介を味わうパエリア」(700g、1,980円、12月6日発売)、「えびと彩り野菜のアヒージョ」(460g、1,380円、同)、「ドフィノワ風 牡蠣グラタン」(540g、1,380円、12月13日発売)をそれぞれ投入する。

〈冷凍パスタ新商品概要〉

▽「トップバリュ〈バリラ共同開発〉スパゲッティ アッロ スコリオ」
カンパーニャ地方発祥と言われるパスタ。5種類の魚介の旨みにトマトを加え、ニンニクを利かせたオリーブオイルのソースで彩りと食べ応えを出している。シチリア島の岩塩を別添。

▽「同 リングイネ コン グラー アッラボロネーゼ」
エミリア・ロマーニャ州発祥の代表的なミートソースのパスタ料理。パルメジャーノ・レジャーノチーズを別添。

▽「同 リングイネ アイ フンギ ポルチーニ エ サルサ タルトゥファータ」
イタリア中部のウンブリア州発祥の、キノコの旨みに生クリームを加えて炊き込んだソースとなっている。シチリア島の岩塩を別添。

▽「同 スパゲッティ コン ポッロ アッラカチャトーラ」
トスカーニャ州発祥の、チキンとハーブが香るトマトソースで煮込んだパスタ。パルメジャーノ・レジャーノチーズを別添。

バリラ社と共同開発した冷凍パスタ4品
バリラ社と共同開発した冷凍パスタ4品

〈冷食日報2023年11月13日付〉

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近年の冷凍食品をめぐる情勢は、共働き世帯の増加や家族構成の変化、また飲食店や量販店の惣菜売場の多様化によって需要が増加しています。一方で、家庭用冷凍食品の大幅値引セールの常態化はもとより、原料の安定的調達や商品の安全管理、環境問題への対応など課題は少なくありません。冷食日報ではこうした業界をめぐるメーカー、卸、そして量販店、外食・中食といった冷凍食品ユーザーの毎日の動きを分かりやすくお伝えします。

創刊:
昭和47年(1972年)5月
発行:
昭和47年(1972年)5月
体裁:
A4判 7~11ページ
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