全国豆腐連合会「EXPAT EXPO」出展、日本の豆腐を世界にアピール
全豆連(全国豆腐連合会)は11月24日~25日、東京都立産業貿易センター浜松町館で開催されたEXPAT EXPOに出展し、海外に向けて日本の豆腐をアピールした。
ブースでは、第7回全国豆腐品評会で受賞した豆腐を紹介し、試食も行った。ブースに設置したQRコードを読み込むと、受賞商品一覧を確認でき、その豆腐を製造している店のホームページに飛べるようにした。
第7回全国豆腐品評会で出品された豆腐は、前回と比較して地域がバラけ、大豆品種も偏りが見られなかったという。第11回ニッポン豆腐屋サミット事務局は「良い傾向だと思う」と話し、「品評会の参加に意義や効果を感じてくれれば、参加社はもっと増えると思う」と期待する。
同展示会は、日本在住の外国人の生活支援を目的としており、多くの外国人が訪れた。出展の手応えについて、「(品評会の豆腐を)おいしいと食べてくれる。海外ではかたい豆腐は料理に使われ、やわらかい豆腐はそのまま食べる傾向にあり、別々のものとして受け入れられていると思う。品評会に出品された豆腐も、そのまま食べておいしいものが多いため、かたい豆腐とは別物として捉えられていそうだ」と話す。
また、全豆連の事務局は「海外の豆腐は加熱処理がしてあり、豆腐自体にフレーバーがついている。一方、日本の豆腐はすぐに食べることができる。この良さを海外にアピールする。訪日外国人が、日本に来たら豆腐を食べるようになるような取り組みをしたい」と意気込む。
日本の豆腐の海外展開として、日本の魅力を幅広い層に伝える海外拠点事業の「ジャパン・ハウス」(ロンドン、ロサンゼルス、サンパウロ)にアプローチする。「日本の豆腐を知れば日本通になれる、と訴求したい。豆腐を深掘りする中で、食文化を知ってもらいたい」と展望を語る。
さらに、全豆連事務局は、日本の豆腐業界の課題について語った。「日本の豆腐は、原料が高騰する中、価格転嫁が進んでいない。豆腐の価格を上げるため、元々評価が高い海外に火をつけていく」と話した。
続けて「豆腐は、世界では地位が確立されているが、日本では価格の安さを競っている。海外の豆腐は4~5ユーロで販売されている一方、日本の高品質な豆腐は、製造工程が多い食品にもかかわらず安く売られている。同じ内容量だとしても、ペットボトルの水より安く売られていることがある。豆腐の価値が上がれば、相対的に価格も上がってくるのではないだろうか」と見解を述べる。
〈大豆油糧日報2023年12月4日付〉