「チャミスル」による若年層・女性層需要喚起/眞露【食品産業技術功労賞】
「韓国ドラマに出てくる、緑色の瓶のあの飲み物はなに?」と話題になったのが眞露「チャミスル」だ。2020年頃にネットフリックスなどで人気に火が付いた韓国映画・ドラマだが、食卓や休息のシーンでは「ほぼ」必ずと言っていいほど登場するのが「チャミスル」だ。視聴層の若年層(特に女性)がトライアル購入し、中味の口当たりの良さからリピート客が続出した。2020年と2023年の上半期の実績を比較すると、実に10倍以上となるまで成長しており、酒類業界全体の課題ともいえる若年・女性層の取り込みに成功した商品だ。
フレーバーは韓国焼酎の「ソジュ」の味わいの「フレッシュ」に加えて、「マスカット」「グレープフルーツ」「すもも」「ストロベリー」「ピーチ」をラインアップしており、特に「マスカット」と「すもも」は国産RTDでもなかなかないフレーバーとあって独自の立ち位置を築き上げた。加えて、炭酸入りでさらに飲みやすさを追求した「チャミスル トクトク」も消費者の支持を得ている。
この『「チャミスル」による若年層・女性層需要喚起』は、第53回 食品産業技術功労賞「マーケティング部門」を受賞した。
なお「食品産業技術功労賞」は、食品産業新聞社が1971年から実施する顕彰事業。食品産業の発展に著しく貢献した企業、または個人、団体を顕彰するもの。部門は、「商品・技術部門」「資材・機器・システム部門」「マーケティング部門」「サステナビリティ部門」「国際部門」「地域創生部門」の6つがある(2023年時点)。
「第53回 食品産業技術功労賞審査」の選考委員(敬称略)は、一般財団法人食品産業センター理事長 荒川隆、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構食品研究部門所長 髙橋清也、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所理事国立健康・栄養研究所所長 瀧本秀美、独立行政法人酒類総合研究所理事長 福田央、独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)農林水産・食品部長 森下興、日本チェーンストア協会専務理事 牧野剛、食品産業新聞社代表取締役社長 馬上直樹。
〈食品産業新聞 2023年12月4日付より〉